デビューから13年。メンバーの卒業と加入を重ねながらも、Juice=Juiceは歌唱力とライブパフォーマンスを軸にした“王道”を貫いてきた。そして2025年に発表した『盛れ!ミ・アモーレ』が大きな反響を呼び、26年に入ってブレイクが加速。積み重ねてきた実力が広く評価され、アイドルシーンを代表するグループへと飛躍した。新たな個性を取り込み、時代に合わせて進化を続けることで、常に新しい魅力を生み出してきたJuice=Juiceが体現する王道の進化の先に迫る。今回は、井上玲音、有澤一華、入江里咲、江端妃咲の4人に「Juice=Juiceってこんなグループ!」をテーマに語り合ってもらった。[日経エンタテインメント! 2026年10月号の記事を再構成/日経クロストレンド 2026年10月29日付の記事を転載]

サブリーダーの井上玲音、絶対音感を持つ有澤一華、ハロプロ研修生を経ずオーディションで加入した入江里咲、愛され“悪ガキ”キャラの江端妃咲の4人には、「Juice=Juiceってこんなグループ!」をテーマに、グループの特徴や強みについてトークしてもらった。まず挙がったのは、熱い「体育会系マインド」だ。
井上玲音 加入する前は、「大人できれいなお姉さま」というイメージを持っていたんですけど、実は体育会系です。自分たちから意見を出すことも多いですし、スタッフさんにご挨拶するときにも、あえて声を低くしています。
有澤一華 野球部みたいな挨拶です(笑)。
井上 そのほうが、声が通ることに気付きまして。よく「強豪校」って言われます(笑)。
入江里咲 大きなライブの前には、意識を1つにするために話し合いをしますし、空き時間も、「こういうお仕事をしてみたい」とか、よく話しています。
江端妃咲 曲をどう表現したいかについて話すことも多いです。
井上 そういう日々の話し合いは、ミーティングというほどのものではないんです。でも、何か気になることがあって、それを伝えるタイミングを逃したときには、パフォーマンスや礼儀のことを再確認するためにもミーティングをします。そこでは、リーダー(段原)が引っ張ってくれますね。
入江 後輩から発言することもいっぱいあるし、先輩方が「どう?」と投げかけてくださることもあります。全員が自分の意見をちゃんと口に出して、思っていることや気になっていることを共有できるグループです。
江端 日頃から、「今日のスタイリングめっちゃいい」「今日、ここよかったよ!」とか言い合うんですけど、うちは、褒めるメンバーがすごく多いんです。お互いに高め合うことで、相乗効果が生まれている気がします。
有澤 それから、メンバー全員の「察する能力」がすごく高いです。1人ひとりの視野が広くて、すごく優しい。ライブ中に誰かがちょっと調子が悪いなと思ったら、あうんの呼吸で助け合います。それができるメンバーだからこそ、すてきな音楽が生まれるんだなっていつも感じます。
江端 うん。補い合えるところは本当に強みです。例えば、ツアー中に喉の調子が悪い日があったとして、「このパート、声が出なくなっちゃうかもしれない」というときも、みんなが「大丈夫! 迷ったら私が歌うから!」って言ってくれるんです。
入江 調子が悪い人がいるときは、変更後の歌割りを頭に入れて本番に臨むんですけど、何かがあれば絶対に誰かがカバーします。
江端 「大丈夫!」の言葉が、本当に体育会系。絶対に大丈夫だって思えるんです。
有澤 お互いを補強し合って絶対に崩れないところは、Juice=Juiceの強みです。
ハロプロでの立ち位置は?
──スキルフルなグループがそろうハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)におけるJuice=Juiceの強みや特徴は?
江端 見つけやすさの点でいうと、平均身長が高いと思います。
入江 確かに。(林)仁愛がもう、170cmを超えたらしい…。ヒールも高いので、スタイリッシュに見られることが多いと思います。
井上 パフォーマンスの点で言うと、私の思うハロプロは、ここのリズムはこう、しゃくり方はこう、と歌い方を継承していくイメージなんですけど、Juice=Juiceはそうじゃなく、正解がないグループだなと思います。先輩方も、歌い継ぐその人らしさを大事にしてくれるし、後輩も、アレンジしたら「ここ、好きでした!」と言ってくれる。こんなに正解がないグループを、私はあんまり見たことがないです。
入江 あと、これはJuice=Juiceだけではないですけど、とにかく向上心がめちゃくちゃ強いグループだなっていうのはすごく感じています。「正解がない」というのもそうで、そのときのパフォーマンスに満足せず、上を目指して突き進むメンバーばかり。熱いハートを持ってお仕事に取り組んでいるグループです。
──楽曲や衣装といった、グループのスタイルについてはどのような特徴がありますか?
井上 衣装は、最近は赤のイメージが強いと思うんですけど、かっこいい中にも上品さがある、しっかり目のスタイルが多いと思います。衣装にあしらわれるビジューの形が同期ごとに違うなど、衣装さんがエモいポイントを作ってくださっています。そして、楽曲はですね…強がってる(笑)。
一同 そう!(笑)。
井上 ずーっと強がっていて、なんだかかわいく思えてくる(笑)。
有澤 あまのじゃくだよね(笑)。本当は弱いのに、強がっている女の子を歌っています。
井上 曲ごとに、強さと弱さの出し加減、隠し加減が違うんですよ。同じ主人公ではないんですけど、一貫して強がっているのがJuice=Juice。「これが私のプライド!」としながらも、言葉の端々が、「そう自分に言い聞かせてるんじゃないか」と思わせるんです。Juice=Juiceが強く見えるのは、そういう表情や動きを研究しているからかも。
入江 レコーディングで、ディレクターさんから「この曲の主人公はどういう人だと思う?」と質問を投げかけられることもあるので、メンバーそれぞれ、楽曲のストーリーをしっかり感じて表現していると思います。読書が好きなメンバーも多いし、表現力はJuice=Juiceの強みじゃないかな。
井上 その上で、自分の前のパートの人が歌い方を変えてきたら、じゃあ自分はこう歌ってみようって、歌でコミュニケーションを取っています。楽曲がいろんな表情を見せるところも、私たちらしさになっているのかなと思います。

6月24日リリースの『MORE! MORE! EP』に収録された、広瀬香美がプロデュースした新曲『クラクラ☆クライマックス』は、「強がっている女の子」を歌ってきた彼女たちにとって新鮮な楽曲だったという。ライブで披露済みで、EPに収録された『BLOODY BULLET』のミュージックビデオ(MV)についても、制作裏話を聞いた。
──『クラクラ☆クライマックス』は、かわいいけれどテクニックを要する楽曲ですね。
江端 そうなんです。曲がどんどん展開していくんですけど、それがダンスにも表現されています。AメロBメロはかわいらしく踊っていると思いきや、サビは全身を使ってXのポーズ。パフォーマンスを見ながらだと、より楽曲を楽しんでもらえると思います。
入江 『盛れ!ミ・アモーレ』(以下、盛れミ)をたくさんの方に知っていただき、次はどんな楽曲が来るんだろう? と、私たちもすごく気になっていたんです。こんなにも明るくて、今までのJuice=Juiceになかった曲を広瀬香美さんに提供していただいて、とてもびっくりしました。『盛れミ』のまま強いイメージでいくのかと思いきや、こういう一面もあるんだよって、私たちのかわいらしい部分を見せられる楽曲だなって。
有澤 私は、最後の声を伸ばすところが好きです。そこまで歌ってきて、みんな喉が温まっているから、裏声がとんでもなく大きくてオペラ歌手みたい(笑)。メンバーが持ち合わせているテクニックを見られるところも、楽しい曲だなって思います。
井上 『盛れミ』からJuice=Juiceを知ってくださった方と、昔から応援してくださっている方とでは、私たちのイメージが異なると思うんです。昔からの方は、「強がっている女の子を歌った、強いお姉さま」、『盛れミ』から知ってくださった方は、「声量が大きい情熱的な人たち」だと思ってくれているんじゃないかなと。その上で、誰が聴いても新しく感じる曲だと思いました。私たちは、ステージではクネクネしているけど普段はぴょんぴょんしているので(笑)、素顔の私たちのテンション感で歌えて、ライブで歌うのも楽しいです。
──『BLOODY BULLET』のMVは、合成をふんだんに使った世界観がユニークでした。
入江 ライブ曲としていただいたものだったので、まずMVを撮ることにびっくりしたんですよ。映像になることで、ゲームのコントローラー音や銃の引き金を引く音が入って、すごく新鮮だなって思いました。あと、とにかくメンバーがかわいい!
有澤 撮影はダンスシーン以外はほぼグリーンバックだったので、完成をめっちゃ楽しみにしていたんです。動きの指示はあったんですけど、どういう物語になっているのか全く想像ができなくて。でも、めっちゃ楽しい出来上がりでした!
江端 「ZUDADADADADADADA!」の部分は、「銃を持っているふうに動いてください」って言われたんですけど、銃を持ったことがないので(笑)、ポーズを取りながら構えてみました。あと、なんといってもレッドカーペット! 完成を見たら、段原さんがすごいことになってた…!
井上 落ちサビで、私が床を撃ったあと、瑠々ちゃんが炎のレッドカーペットを歩いてくるんですけど、あそこはグリーンバックじゃなく、セットで撮ったんですよ。そのまま使われると思っていたので、まさかの炎を見て、テンションが爆上がりしました!
江端 MV鑑賞会が過去イチの盛り上がりだったよね。
井上 あと、最初のゆめりあい(工藤由愛と松永里愛)の運転シーン! 私の想像では、役割は逆なんですよ。里愛が運転して、タコ(工藤)が撃つイメージなんです。でもMVでは違って。「うんうん、なるほど。そう来るのね~すてき!」と思いました(笑)。
一同 分かる~(笑)。

個性豊かなメンバーについて話すうち、話題は「Juice=Juiceあるある」にも発展。ライブパフォーマンスの強さやスキルに注目が集まるなか、飾らない素顔とのギャップを知ってほしいという。
寄り添うファンとメンバー
──Juice=Juiceを好きになると、こんな楽しさがある! というポイントは?
井上 寄り添い合えます。メンバーも、共感力と寄り添い力でお互いに助け合っているんですけど、Juice=Juice Family(ファンネーム)の方もそうなんです。例えばフェスのとき、移動の車の中では、ファミリーのみなさんが大丈夫かどうか心配する会話しかしてないんですよ。でも、ファンのみなさんは私たちの心配をしてくださる。似ているなぁって思います(笑)。
江端 (突然)Juice=Juiceを推すと、人生が豊かになります。
一同 急に!?(笑)。
江端 切ない曲、テンションを上げたい曲、いろいろな楽曲に感情が動くので、まずそこで「豊か」。それから、YouTubeのコンテンツを見ることで、メンバーの個性を知ることができます。それも「豊か」。さらに、SNSでメンバー同士が素の動画を載せ合うので、ステージとのギャップを感じられると思います。メンバーが豊かだから、見ているあなたも豊かになります。
有澤 プレゼンがちょっと怖いけど、分かる(笑)。
──すでに伝わってきますが、「メンバーの個性」について教えてください。
江端 いっぱいありすぎて、どこから話そう(笑)。
有澤 えば(江端)は楽屋の会話を絶対に拾いがち。ボケもツッコミも全部拾いたいから、楽屋で3つの話が同時に進行していたら、ここもそこも拾いに行く(笑)。
井上 でも、自分(江端)の話は拾ってもらえないよね(笑)。
江端 そう! なんでだろう~(笑)。でも、例えば悔しいことがあって落ち込んでいても、つっこみたくなる会話が聞こえてきてつっこんでいるうちに、「落ち込んでたの、もう治ったわ~」ってことがよくあります(笑)。

入江 そもそもJuice=Juiceの楽屋は、話題がすぐに入れ替わっていくんですよ。関西出身の4人がわいわいばーっと話して、さらに最年少の仁愛がずーっとしゃべってる。
江端 そう! 仁愛がずっとしゃべってる! 大人っぽいって言われているけど、中身は本当に中学生。
井上 関西メンバーは確かににぎやか。で、仁愛は1人でにぎやか(笑)。1つのボケに1分くらいつっこむし、声が大きい(笑)。
入江 仁愛なりの甘え方なんだろうね。自分の席にずっといられなくて、お姉ちゃんたちのところを転々としてる(笑)。
井上 あとJuice=Juiceは、ライブで初披露曲があるとき、フラッシュモブみたいなリハーサルを始めがち(笑)。誰かが始めた自主練がどんどん広がって、最後は全体練習になってる。
江端 で、本番ではアドリブを入れがち! 音楽が楽しくて、本番で急にやっちゃう。地域に合わせて方言を使って歌うこともあります。
有澤 楽屋では、お弁当を最初に見つけた人が中身を報告しがち。「今日は鮭でした!」「天丼はこんな感じであります!」って、細かく説明してくれる(笑)。
井上 多分みなさんが思っているよりも、Juice=Juiceって変な人たちだよね(笑)。ライブに注目していただくことが多いので、私たちのYouTubeチャンネルやSNSに行き着くまでは「気持ちが強い人たち」みたいな見え方をすると思うんですけど、ぜひコンテンツを見てギャップを感じて、もっと沼にはまっていただきたいです。
まだまだあるメンバーの個性
井上 YouTubeだと、「○○王」シリーズがリラックスしてはっちゃけているかな。それを好きだと思っていただけたら、DVDマガジン(パンフレットとして販売されているDVD)も好きになってもらえると思います! 私たち、楽屋を撮っていてほしいくらいなんですよ(笑)。
有澤 本当に! いきなり歌い出すし踊り出すけど(笑)。
井上 知ってほしいところがたくさんあります。タコについて語れるメンバーもいるし、いっちゃん(有澤)はバイオリンが弾ける…だけじゃないよね? 言ってない楽器、いくつある? ピアノとドラムと…。
有澤 ハープとギターをやっていました。
入江 すごくない!? 私は何ができるかな…書道を10年以上習い続けているので、紙と墨さえあれば何でも書かせていただきます!
江端 井上さんのボイスパーカッションもどんどん披露してほしい。私は、体なら張れます!
一同 かっこいい!(笑)。
入江 激辛もやっていたよね?
江端 (即答で)やれます。なんでもやれます!
井上 リーダーには、やっぱり歌ってほしいよね。あと、いっちゃんがお弁当の輪ゴムでメロディーを奏でる遊び、あれをテレビでやってほしい。いっちゃん的には別に特技じゃないって言うけど、私からすると、すごい特技。
江端 バラエティに出てほしいメンバーがいっぱいいます。この子なら絶対に面白くできる自信がある! って思う子ばっかりです。
有澤 1人ひとりがとても個性的で、ちゃんと輝いている星。そして、集まればかっこいい星座になる。Juice=Juiceは、そういうグループだなと思います。
井上 Juice=Juiceの全部を見てほしいです。全部を見て、ギャップを感じてほしい。そしてライブに来て、びっくりしてほしいです!

日経エンタテインメント!編/日経BP/1980円(税込み)
