内容紹介

パリ・ダカールラリー、世界ラリー選手権(WRC)で日本人唯一の総合優勝し、世界で最も有名な日本人ドライバー篠塚建次郎。彼はしかし、ラリー人生をずっと三菱自動車の一サラリーマンとして過ごした。給与待遇面ではほかの同期となにも変わらぬ・・・・。けれども篠塚はそんな自分の人生を誇りに思っている。サラリーマンだったから、三菱のクルマを改良し続け、多くの仲間に囲まれ、だからこそ世界一になれた。そのうえ、みずからのラリーでの活躍をてこに、不人気車のパジェロを一躍ダントツの人気車種に変え、4駆ブームを巻き起こし、世界中の車メーカーが三菱のフォロワーとなる原動力になれたのも、メーカーの一社員だったから。本書は、篠塚建次郎のラリー人生を振り返りながら、「サラリーマンでひとつの仕事を続けるすばらしさ」についてを物語る書である。