内容紹介

クラウドは、システムのスケーラビリティを高くし、コストを圧倒的に安くできるという大きな魅力があります。モバイルやコンピュータを含めたIT産業で、大きなパラダイムシフトを巻き起こす非常に重要な概念です。

ただし、クラウドには厳密な定義があるわけではなく、企業やサービスによって解釈が異なり、実体がつかみにくいのも事実です。そこで本書では、クラウドの本当の姿を理解していただくために、基本概念や動向はもちろん、さまざまなクラウドサービスの詳細や基盤技術を各界第一線の12人の執筆陣が具体的に紹介しています。

取り上げたのは、Google App Engine、Amazon EC2、Amazon S3、Windows Azure、Foce.comといったクラウドサービスの特徴や導入方法、クラウドのスケーラビリティを支えるHadoopやMapReduce、fairyやROMAなどの大規模分散処理技術です。

特に、第2版では各技術の最新情報を盛り込んだほか、新たに2章を追加しました。ひとつは、「第8章 パブリッククラウドの技術的特徴」で、各種クラウドサービスの技術を「サーバークラウド」と「スケールアウトクラウド」に分けて解説しています。もうひとつは「第10章 IaaSを支える技術」で、日本発のIaaS(Infrastructre as a Services)のLibra(ライブラ)の開発を通して要件を解説しています。

クラウドの実体を知りたい方、動向をきちんとつかみたい方、長所・短所を知りたい方、技術やサービスを理解して導入を検討したい方などにお薦めです。