内容紹介

日本発の経営理論の「知識創造理論」で知られる野中郁次郎と、ジャーナリストの勝見明がコンビを組んだ“知のフィールドワーク”の第3弾。そのモチーフは、日本の経営者を元気付けること。今回は、イノベーションを成し遂げた変革のリーダーに共通する知の作法を徹底解明している。
 取り上げた事例は9つ。「奇跡の動物園」では動物本来の行動展示で廃園寸前の状態から劇的に甦った旭山動物園と小菅正夫・前園長、「エキナカの奇跡」では「通過する駅」から「集う駅」へと大胆にコンセプトを変更したエキュートとJR東日本の鎌田由美子・事業創造本部担当部長、「都市の奇跡」では都市のど真ん中で養蜂を行って成功を収めた銀座ミツバチプロジェクトと田中淳夫、高安和夫の両氏を取り上げ、彼らの「知の作法」=「創造的行動様式」のエッセンスを抽出した。
 このコンビによる『イノベーションの本質』(日経BP社)、『イノベーションの作法』(日経ビジネス人文庫)はいずれもロングセラー。

野中郁次郎(のなか・いくじろう)
一橋大学名誉教授、クレアモント大学ドラッカースクール名誉スカラー
1935年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。富士電機製造勤務の後、カリフォルニア大学経営大学院(バークレー校)にてPh.D取得。南山大学、防衛大学校、北陸先端科学技術大学院大学、一橋大学院大学国際企業戦略研究科を経て、現職。主な著書に『組織と市場』、『失敗の本質』(共著)、『知識創造企業』(共著)、『戦略の本質』(共著)、『美徳の経営』(共著)、『流れを経営する』(共著)など。

勝見 明(かつみ・あきら)
ジャーナリスト
1952年生まれ。東京大学教養学部中退。経済・経営分野を中心に執筆活動を続ける。主な著書に『ソニーの遺伝子』、『鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く」』、『鈴木敏文の「話し下手でも成功できる」』、『度胸の経営』、『イノベーションの本質』(共著)、『イノベーションの作法』(共著)など。