内容紹介
本質的に優れた経営は、時代を超え、業界を超え、伝承され、発展していく。手本を超えるためのモデリング--その理論と実践
ヤマト運輸と吉野家
日本のセブンイレブンと米国のセブンイレブン
スターバックスとドトール
トヨタ自動車とスーパーマーケット
グラミン銀行と従来の銀行
サウスウエスト航空とライアンエア
良くできた仕組みを目の当たりにすると、「うちもあんな風にできたらな」と思うものだ。
逆に、ひどいビジネスに対しては、「あんな風にはなりたくない」と感じてしまう。
しかし、大切なのは、そこから何を学ぶかである。
漠然と「あんな風」と感じていても話は前に進まない。
そのお手本の「何を」倣おうとしているのかを明確にしなければならない。
事業の仕組みにおいて、「あんな風」というのが、
一体どこからどこまでを指すのかを考えなければならないのだ。(第3章より)
著者について
井上 達彦(いのうえ・たつひこ)
早稲田大学 商学学術院 教授。1997年神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了、博士(経営学)。
広島大学社会人大学院マネジメント専攻助教授、早稲田大学商学部助教授(大学院商学研究科夜間MBAコース兼務)などを経て、2008年より現職。2011年9月より独立行政法人経済産業研究所(RIETI)ファカルティフェロー、2012年4月よりペンシルベニア大学ウォートンスクール・シニア・リサーチフェローを兼務。2003年経営情報学会論文賞受賞。専門分野は、競争戦略とビジネスシステム(ビジネスモデル)。主な著書に、『情報技術と事業システムの進化』(白桃書房)、『事業システム戦略-事業の仕組みと競争優位』(共著、有斐閣)、『日本企業の戦略インフラの変貌』(共編著、白桃書房)、『収益エンジンの論理-技術を収益化する仕組みづくり』(編著、白桃書房)、『キャリアで語る経営組織』(共著、有斐閣)がある。