内容紹介

人は誰でも自分の人生の起業家だ!
人生に必要なことはすべてスタートアップに詰まっている!

「人生をうまく舵取りしていくには事前のプランも必要だが、それと同時に、人脈を活かして、資源、つて、情報、ひらめきを引き出し、その時々でプランを変更できるだけの俊敏さがなくてはならない。リード・ホフマンはこの達人である」
               MITメディアラボ所長 伊藤穣一

シリコンバレーでは、3年は永遠にも感じられる長さだという。グーグル、アップル、フェイスブックなどが誕生したイノベーション、起業の聖地。数多くのスタートアップが次々に生まれ、消えていく企業も多い。順風満帆に突き進めるところなどひとつもないが、起業家はビジョンを抱き、仲間との絆を深め、人脈を広げ、市場を読み、リスクをとって、変化の激しい日々をたくましく生き抜き、そこに生きがいを見出す。スタートアップには自分の人生を切り開いていくため知恵とヒントがちりばめられています。本書は、これからの時代、会社を興す人だけでなく、あらゆる人が、一人ひとり起業家精神をもち、スタートアップの発想を取り入れて、自分の強みを伸ばし、人脈を築いて、自己実現を果たすための秘訣を説いています。

■大志、資産、市場環境の3つのバランスをとる
自分の強みを活かすうえで重要になるのが、大志(ビジョン)、資産(能力、知力、財力)、市場環境(市場におけるニーズ)。この3つによって自分の競争力が決まり、状況によってそのバランスは変わります。自分にとってのこの3つとは何かに、気づけます。

■ABZプランニングで柔軟かつ俊敏に
今進もうとしている計画がAプラン、方向転換する計画がBプラン。AもBもダメなときに緊急非難するための計画がZプラン。「失敗は許されない」なんていうのは映画の中のセリフ。シリコンバレーではリスクをとって挑戦し、違ったら戦略を変更する、そんな柔軟さが欠かせません。そしてそれは自分を追い込まない秘策です。

■垣間見えるシリコンバレー交遊録
著者のリード・ホフマンは、リンクトイン(LinkedIn)の創業者であると同時に、フェイスブック、ジンガなど100社以上に投資してきた投資家です。シリコンバレーでは「ヨーダ」と呼ばれ、多くの起業家に親しまれている存在。フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグ、ツイッターやスクエアの創業者のジャック・ドーシー、フリッカーのカテリーナ・フェイクとスチュワート・バターフィールド、PayPal出身者による「ペイパル・マフィア」など、シリコンバレーの仲間たちと日々接し、語り合うなかで得た話が数多く登場します。彼らもまた、自分自身を「永遠のベータ版(未完成品)」ととらえ、今の状況に安住せず、前に進もうとしています。そして、お互いを助け合うその姿に、シリコンバレーの強さの秘密が見えてきます。


ベン・カスノーカ(Ben Casnocha)
数々の受賞歴を持つ起業家にして著述家でもある。『ニューズウィーク』に寄稿するほか、
CNN、CBS の『ジ・アーリーショー』、CNBC などのテレビ番組にも出演している。
『ビジネスウィーク』から「アメリカ最高の若手起業家」のひとりに選ばれた。

有賀 裕子(あるがゆうこ)
東京大学法学部卒業。ロンドン・ビジネススクール経営学修士(MBA)。通信会社勤務を経て
翻訳に携わる。訳書に『リアルタイム・マーケティング』(日経BP 社)、『ハーバード流
ボス養成講座』(日本経済新聞出版社)、『トレードオフ』(プレジデント社)、
『ブルー・オーシャン戦略』(武田ランダムハウスジャパン)ほか。

伊藤 穰一(いとう・じょういち)
MIT(米マサチューセッツ工科大学)メディアラボ所長。デジタルガレージ共同創業者で取締役。
Creative Commons 会長。内閣官房IT 戦略本部本部員、慶応義塾大学大学院メディアデザイン
研究科非常勤講師ほか、FireFox 開発のMozilla Foundation をはじめとする非営利団体の
ボードメンバーも務める。エンジェル投資家として、シリコンバレー地域を中心に複数の
インターネット事業への投資、事業育成にも携わり、これまでに Twitter、Six Apart、Wikia、
Flickr、Last.fm、Kickstarter などの有望ネットベンチャー企業の創業や事業展開を支援している。