内容紹介

人類の誕生から10万年--。
これから未来の10万年はどのような地球になるのだろうか?

17世紀から始まった人間の産業活動により、
地球は「人類世」の時代に突入した。
化石燃料を利用することで生じた二酸化炭素が気候や生態系に
及ぼす影響はもはや無視できない。

人類は、次の氷河期の到来を阻止してしまった!

気鋭の環境史学者が、太古の地層を調べてわかった
「超温暖化」の実態を描く。

地球環境を10万年のタイムスパンで論じる画期的な書物。
著者について
カート・ステージャ (Curt Stager)
生態学者、古気候学者、サイエンスライター。デューク大学で生物学と地学の博士号を取得。『サイエンス』をはじめとする主流科学誌に生物学や地学に関連した数十編の論文を執筆し、『ナショナル・ジオグラフィック』のような一般向け雑誌にも寄稿する。ニューヨーク州北部のアディロンダック山脈にあるポールスミスズ大学で教えているほか、メイン大学気候変動研究所で研究員のポストを持ち、アフリカや南米、極地方の長期気候史を研究している。

岸 由二(きし ゆうじ)監修・解説
慶應義塾大学教授。生態学専攻(理博)。流域思考に基づく都市再生の理論・実践に関心をもち、NPO法人鶴見川流域ネットワーキング代表理事として、鶴見川流域の防災・環境保全活動を推進。著書に『自然へのまなざし』、『流域圏プランニングの時代』(共編著)、『環境を知るとはどういうことか』(共著)、『奇跡の自然』。訳書にドーキンス『利己的な遺伝子』(共訳)、ソベル『足もとの自然から始めよう』、ウィルソン『創造』など。

小宮 繁(こみや しげる)翻訳
慶應義塾大学理工学部講師。1953年生まれ。慶應義塾大学文学研究科英米文学専攻博士課程単位取得退学1989~91年 ケンブリッジ大学訪問講師現在は、20世紀イギリス文学を専門とする一方、岸由二教授の下でアマチュア・ナチュラリストとして修行中。2012 年3 月より、慶應義塾大学日吉キャンパスにおいて、雑木林再生・水循環回復に取り組む非営利団体、日吉丸の会の代表をつとめている。