内容紹介

■16年連続増収増益、営業利益率10%超のノウハウ大公開
トラック1台で創業し、物流センター運営の事業で成長を遂げ、物流業界の高収益企業に数えられるようになったハマキョウレックス。その収益力と成長力を支えている社員たちが参加する社員勉強会を「実況中継」。

■「日々黒字! 」を実現する社員を育てる
自分が働いている現場は、今日、黒字だったのか、赤字だったのか--。それを社員が分かっている会社と、そうでない会社では、業績に大差がつく。今日の収支を確かめて、明日には手を打つ会社と、何もしない会社では、もっと大きな差がつく。私はそういう考え方で社員を育てている。(「はじめに」より)

日々の数字を分析すると同時に、現場を支えるパートさんや後輩社員の中に入って、一緒に汗を流して、本当に改善すべきことを見つける。社員には、そういうことが自然にできるようになってほしい。しかし、現場の仕事は忙しいので、日常業務に追われて、大事なことを忘れてしまう恐れもある。だから私は社員勉強会を続けている。(「はじめに」より)

■スズキ会長の鈴木修氏が推薦
「わかりやすい原始的な経営を堂々とやるのが一番いいんだよ」
僕は同じ浜松企業というよしみで大須賀会長と親しく話すようになったが、彼は経営の「原理原則」に非常に忠実だと思う。「売り上げから原価を除いたものが利益」という感覚が体に染みついていて、日々実践している。これが経営者には重要なんだ。経営の原理原則とは極めて単純なものだ。分かりやすい原始的な経営を堂々とやるのが、一番いいんだよ。
(鈴木修スズキ会長・談、『日経ベンチャー』2008年9月号より)

著者について
大須賀正孝(おおすか・まさたか) 1941年生まれ。中学校卒業で働き始め、職を転々とした後、1971年浜松協同運送(現・ハマキョウレックス)を設立。トラック1台からスタートして、2年でトラック20台近い運送会社に成長したが、石油ショックで大口取引先が倒産し、経営危機に陥る。これを機に、毎日、収支をもれなく把握する「日々収支」を開始し、コスト管理を徹底。1993年に大手スーパーの物流センター業務を受注し、サードパーティーロジスティクス(3PL)事業に乗り出す。現場のパートさんが交代で班長を務める「日替わり班長制度」、物量に応じてパートさんの人員を調整する「アコーディオン方式」などの手法を編み出し、収益力を強化。2001年に東証2部、2003年に東証1部に上場。2007年から代表取締役会長。