内容紹介

●自衛隊で培われたメンタルコントロール法を一般の人にも
著者は陸上自衛隊で、メンタルヘルスに16年間関わってきました。
戦場における兵士のストレスについて学び、研究をし、現場では日常的なストレスで心身のバランスを崩した隊員へのカウンセリング、訓練事故や同僚の自殺というショックに直面した隊員のケア、東日本大震災におけるメンタルケアなどを行ってきました。
著者が自衛隊で学び、隊員たちに伝えてきたストレスコントロール、つまり「生々しい感情との向き合い方」はすべての現代人に共通して役立てられるものです。そのノウハウを余すところなく紹介したのが本書『自分のこころのトリセツ』です。
ほとんどの悩みは、かつて人間が「原始人だったころ」に立ち返るとその正体が見えてきます。また、人間には本能的に「一番になりたい」「仲間に入れてもらいたい」といった感情があり、この目標が満たされないと、ささいなことでも行き詰まりやすいのです。
このような心のメカニズムやメッセージを知り、納得することによって、落ち込みやすい人も少しずつ変化していくことができるようになります。予期せぬ感情の浮き沈みが起こっても、「ああ、体が休めといっているんだ」「悔しい思いをしたんだもの。やる気がなくなって当然だな」と素直に受け止め、必要な対処ができるようになるのです。

どんなに八方ふさがりだと思っていても、必ず再び浮き上がれるときがやってきます。疲れた心身を休めたいときに、本書を開いてみてください。

【著者について】
下園 壮太
1959年、鹿児島県生まれ。防衛大学校卒業後、陸上自衛隊入隊。
筑波大学で心理学を研修。1999年より陸上自衛隊初の心理幹部として、多くのカウンセリング経験を積む。陸上自衛隊衛生学校メンタルヘルス教官として、衛生科隊員(医師・看護師など)にメンタルヘルス、自殺防止、カウンセリングなどを教育する。惨事ストレスに対応するMR(メンタル・レスキュー)インストラクター。2009年に第8回「国民の自衛官」に選ばれる。『うつからの脱出-プチ認知療法で「自信回復作戦」』『目からウロコのカウンセリング革命-メッセージコントロールという発想』(いずれも、日本評論社)、『自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』(朝日新書)など著書多数。

柳本 操
1968年、徳島県生まれ。早稲田大学教育学部社会科卒業。広告制作プロダクション、編集プロダクションを経て1993年に独立。
心と体、食、医療、農業、人物、家族のルポルタージュを主なテーマとして、雑誌や書籍の編集・取材・執筆を行う。