内容紹介
人は一人ひとり個性豊かであり、その人が内側で感じることと、他者がその人を外から見て感じることとはあまりに違っていて、そのせいでわかり合えないことが多いもの。この本は、心にまつわる24のお話を、3つのパートに分けて紹介していきます。●パート1 人間関係がラクになる「心理学の教え」
信頼のコミュニケーションを作るための10のお話
●パート2 子育てがラクになる「心理学の教え」
信頼関係で子どもを伸ばすための8つのお話
●パート3 強い心をはぐくむ「心理学の教え」
自分を受け入れ、信頼するための6つのお話
パート1では、快適な人間関係を実現するための具体的なやり方を取り上げます。これは、人と人を信頼でつなぐための対人関係技術。家族や職場の中といったさまざまな状況の中で、主張すべきことはきちんと主張しながらも、信頼関係を保ち、強めていく方法が必要なのです。
信頼感を最も必要とするのが、パート2で取り上げる親子の関係。子どもと信頼で結ばれることで、子どもの「やる気」が引き出されるのです。そんな関係を築いていく方法を学びましょう。これは親子以外の人間関係においても、十分に役立つ内容です。
そして、人と信頼関係を築く方法は、そのまま「自分を信頼する」心のあり方へとつながっていきます。これがパート3のテーマ。自分を受け入れ、信頼することで、ストレスに強く、失敗してもめげにくい心になっていくのです。
ページを読み進めるうちに、あなたは自然に、さまざまな角度から、「信頼」について理解を深めることになるでしょう。そうやって人を信頼し、人から信頼され、自分を信頼する心を身につけていくことで、自分と周囲がともに快適に生きられるようになる。それが、この本の狙いです。
著者について
井上 知子
臨床心理士。親子・対人関係などに関するメンタルサポート団体Joyit 代表。1968 年奈良女子大学理学部卒業。京都大学、香川大学に約20 年間教員として勤務。1989 年京都国際学校副校長。1993 年にSTEP 勇気づけセンター主催のSTEP リーダー資格を取得し、個人事業所を開設。2002年から4年間、佛教大学臨床心理学科、京都文教大学大学院臨床心理学研究科博士前期課程で心理学を学ぶ。Joyit の活動に加え、医療法人社団弘冨会神田東クリニック/MPS センター勤務(臨床心理士)、京都文教大学産業メンタルヘルス研究所(臨床心理士)、大津少年センター(思春期悩み相談臨床心理士)などでも活躍する。