内容紹介

よい意思決定の背後に何が行われていたかを描く12の物語。組織が適切な意思決定をするための重要な要因として、著者は「参加型の意思決定」「分析力」「組織の文化」「リーダーシップ」を挙げます。この四つを大枠にして、うまくいった意思決定の事例を物語ります。
例えば、
・世界最大級の投資信託会社のアナリストが当時人気のあったサブプライムローン債券を推奨しなかったのはなぜか?
・スペースシャトルの打ち上げを許可するべきか?
・膨大な臨床データを駆使することで、医療診断のミスをゼロにできるか?
・生徒たちの学力をいかにして向上させるか?
・成長をめざして本気でホームランを狙うべきなのか?
・古代アテナイの人々は存亡の危機からどのように市民を守ったのか?
・慈善団体はいかにして社会に本当の変化をもたらすことができるか?
などです。

危機に直面してみんなが知恵を出し合い、力を合わせて困難を乗り越えてゆく、読後感のさわやかな一冊です。


著者について
トーマス・H・ダベンポート
バブソン大学の情報技術・経営学教授。国際分析研究所の研究ディレクター、デロイト・アナリティックスのシニアアドバイザー、ハーバード・ビジネススクールの客員教授などを務める。著書に『分析力を武器とする企業』、『分析力を駆使する企業』(以上、日経BP社刊)などがある。