内容紹介
石橋湛山、竹下登、海部俊樹、小渕恵三、森喜朗という戦後の総理大臣の共通点は、早稲田大学出身者であることだ。現在、大学院も含めた早稲田大学出身の国会議員は、衆参あわせて54人。
安倍改造内閣には、岸田文雄外務大臣。下村博文文部科学大臣の2人が早稲田OB。自民党政調会長の稲田朋美衆院議員、旧田中派の流れを汲む額賀派を率いる額賀福士郎衆院議員、官房副長官の世耕弘成参院議員も早稲田OBだ。彼らは、政権をしっかり支えている。
東大、京大の官立大学出身政治家と対照的に、早稲田OBは庶民・有権者との距離が近いとされた。その特色は、小選挙区制の下でも生きているのだろうか。
新聞社で長年取材してきたジャーナリストが、早稲田OB54人全員を集中的に取材し、その特徴を明らかにした。
54人は年齢も経歴もさまざまだが、共通するのは「やさしさ」「普通」。以前の政治家がもっていた猛々しさ、権力臭は感じられず、普通の市民の感覚の人ばかりだった。
早稲田出身といえば、雄弁会が主要なルートであったが、公募を経て選ばれた起業家、サラリーマン、主婦などが顔をそろえている。そうした普通の政治家の生活と意見--。