内容紹介

1970年。
大阪で万国博覧会が開催され、
それに続いて国鉄のキャンペーン「ディスカバー・ジャパン」が始まった。
駅には人びとを旅へ誘う新鮮なイメージのポスターが飾られ、
テレビでは「遠くへ行きたい」という番組が人気となった。

あのころ、私たちは何を見ていたのか。
本書は、まだ見ぬ「美しい日本と鉄道」を求めて日本中をさまよい歩いた鉄道探検記。
蒸気機関車を追い、ローカル線を乗りつぶし、森林鉄道やトロッコを発見。
当時の雰囲気をありのままに切り取った写真とともにさまざまなエピソードか語られ、
過酷だけど楽しかった当時の旅が、いきいきとよみがえる。
ディスカバー・ジャパン時代の鉄道風景を1冊に。

いつでも撮れそうで、撮り損なった光景があります。
模型にしたくなるような車両と駅の写真も豊富。

●目次
序章 鉄道趣味人の1970年代
第1章 国鉄
第2章 私鉄ローカル線
第3章 路面電車
第4章 森林鉄道・トロッコ・専用鉄道
終章 あの向こうには何があるんだろう?

●著者紹介
二村高史(ふたむら・たかし)
1956年東京生まれ。東京大学文学部卒。小学生時代から都電、国鉄、私鉄の乗り歩きに目覚める。東京教育大学付属中学・高校では鉄道研究会に所属。会長として、友人たちとともに蒸気機関車などの撮影旅行へ繰り出すようになる。浪人時代も鉄道巡りを続け、1年間の予備校通いを経て、東大文科III類に合格。大学でも鉄道研究会に所属して日本各地の鉄道を乗り歩く。卒業後はシベリア鉄道経由でヨーロッパに行きイタリア語習得に励む。その後、塾講師、パソコン解説書執筆、日本語教師などの職業を経てフリーランスの物書きに。
『ローカル私鉄なるほど雑学』『がんぱれ! 路面電車』『全国フシギ乗り物ツアー』(いずれも山海堂、共著)、『写真でくらべる昭和と今 国鉄風景の30年』(技報堂出版)などの鉄道本のほか、パソコン、IT関係の著書がある。