内容紹介
中東の過激派組織「イスラム国」の実態を描いたフランス人女性ジャーナリストによる戦慄のルポルタージュ
ヨーロッパでは、インターネットを通じて中東の過激派組織「イスラム国」にアクセスする若者が日に日に増えている。その背景には何があるのか? 当事者や家族を取材してきた著者アンナ・エレルは、ジャーナリストの身元を隠し、「メロディー」という仮名でフェイスブックを通じて「イスラム国」の幹部の男と知り合う。その男はメロディーに夢中になり、結婚を申し込み、一日も早くシリアに来てジハードに参加するようメロディーを急かした。アンナは、さらに情報を得るため誘いに乗り、フランスを旅立つが……。
デジタル世代が陥る罠の実態を探る
インターネットを使ったプロパガンダは「ジハード2.0」と呼ばれ、中東の過激派組織「イスラム国」のもっとも恐るべき武器の一つとなっている。本書は、フランス人女性ジャーナリスト、アンナ・エレルが、ネットを通じて「イスラム国」の大物幹部を取材した一カ月間の一部始終だ。毎晩、パソコンの画面を通して男が「未来の妻」に語りかけてくる内容から、「イスラム国」の恐るべき実態が次々と暴露される。そして、待っていたのは予想外の結末だった。