内容紹介

人生100年の時代、私たちは70代で大人の黄金期を迎えるのです――生きることの疲労感とどう向き合うか、お金とのつきあいかた、働くということ、退屈・孤独を楽しむ方法、死の恐怖と対峙するには等、85歳で第一線を走る作家が、自らの歩みを振り返りながら贈る、長寿社会の要諦とは。

おすすめポイント

いま、日本という国は、未曾有の長寿時代を迎えています。
これまで誰も考えもしなかった「百歳人生」という大海を、海路をもたずに航海しなくてはいけないのです。

経済的に、どうしたら生活できるか。
衰えていく体をどうするか。介護はだれがしてくれるのか。
そこあるのは、悠々自適の老後という牧歌的な世界ではなく、あとの50年をどう生きるかという、重苦しい課題なのです。

ここに、これまでの古典や哲学、思想、人生論をそのまま当てはめることはできません。


そこで本書では、50才から100才への道のり、古代インドでいう「林住期」から「遊行期」への長い下り道を、日本人の年代感覚に添って10年ごとにどのように歩くかを、下記のように考えてみました。

五十代の事はじめ――これからはじまる人生を生き抜く覚悟を、心身ともに元気な時期から考えはじめる時期
六十代の再起動――五十代で思い描いた下山を、いよいよ実行する時期。これまでの生き方をリセットする
七十代の黄金期――下山の途中で、突然あらわれる丘のような場所を十分に楽しみ活力を補充する時期
八十代の自分ファースト――社会的しがらみから身を引き、自分の思いに忠実に生きる時期
九十代の妄想期――これまで培った想像力で、時空を超えた楽しみにひたる時期