仕事が忙しくて新しいことに挑戦できない、子育てに追われて自分の時間がない……「時間」に悩む人への特効薬がある。経営者、コンサルタント、著述家、講演家と一人何役も軽々とこなし、難関の国家資格も取得。そんな時間管理の達人が教える「時間リッチ」になるヒント。今回は「多忙で人づき合いを粗末にしがち」な人へ。日経ビジネス人文庫『やりたいことを全部やる!時間術』(臼井由妃著)から抜粋・再構成してお届けする。
人と会う時間を減らすと時間貧乏になる
タイムマネジメントをする上で、絶対にしてはならないことがあります。
それは「時間がないから、人と会う回数を減らす」ということです。
「面白そうな勉強会があるけれど、仕事が忙しいからキャンセルしよう」
「お世話になった人のパーティーがあるけれど、今は特に話すこともないからお断りしよう」
このように、「時間がないから」「時間がもったいないから」と、人づき合いをおろそかにしてしまう人がいます。
あるいは、仕事に役立つ人でないから、自分に利益がないからと、初めから会う人に見切りをつける人もいます。
もしあなたが本気で時間リッチになりたいなら、時間の無駄を省くことばかりに気をとられ、人づき合いを粗末に考えないことです。
「今週はたくさんの人に会って忙しいな。よし、この調子で今週あと5人に会うぞ!」くらいの考え方に切り替えてください。
そして、次のことを忘れないようにしてください。
チャンスも時間もお金も、結局は人が運んでくる。
本からもネットからも得られないもの
勢いのある起業家や経営者の方は、どんなに忙しくなっても、人との出会いをおろそかにしません。時間をやりくりして、常に新しい出会いを求め、それを大切にします。
彼らは、人に会うことに時間を費やすメリットを、よく知っているのです。
私も、人と会う時間は何より一番大切にしています。
というのも、世の中には人と会うことでしか得られない、得がたい経験や知識が数多くあるからです。
たとえば私はある資格取得のために学校に通っていたことがあります。
会社経営と並行しての通学でした。
そのときには、20代の同級生に大いに刺激されました。
若い人との出会いは、新たな刺激をもたらし、新たな経験が私をワクワクドキドキさせてくれました。
ファッションもカジュアルになり、明るい色の服を好むようになったと随分いわれました。
こういった経験は、新しい人との出会いからしか生まれません。
特に年齢や業種が異なる人がもたらす情報からは、新しい気づきを得ることができます。
この資格の学校での体験は、その後の新商品の企画や販売方法などを決めるときに、すごく役に立ちました。
こういった気づきは、何時間も本を読んだりネットを検索したりしても、決して手に入れることはできません。
見せかけの時間の節約
見せかけの時間の節約に気をとられ、人との出会いや人づき合いを粗末にする人は、永久に時間貧乏のままでしょう。
たとえ時間を節約できたとしても、人との出会いが少ない人の時間密度が高いはずはない、と私は思います。
何事にも時間の無駄を省くことを心がけている私ですが、どんなに忙しくなっても、人との出会いを省くことだけはしません。
忙しいときにこそあえて人との面会を増やすくらいにしています。
それが結果的に時間密度を高めることになると、知っているからです。
では誰と会えばいいのか?
と、ここでこの話を終えたいところなのですが、正直なところもお話ししておきましょう。
それは、私とて誰彼かまわず全員にお会いしているわけではないということです。
まず現実問題として四六時中、絶え間なく人と会うことはできません。
そしてもう一歩話を進めると、新しい出会いや人づき合いにもできる限度があるので、会う人、会わない人を選別する必要があるということです。
時間密度を高めてくれる人もいれば、時間密度を下げてしまう人もいる。
これは、偽らざる本音です。
人と人とが出会えば、必ず何かが生まれると信じている私ですが、それでも誰に会うか会わないかは、将来プラスになるか否かを考えた上で判断しています。
そして自分のキーパーソンになる人と優先的にお会いするようにしているのです。
ご自身のキーパーソンは誰であるかを考えた上で、その人に時間を投資することを考えてみてください。
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臼井由妃著/日本経済新聞出版/880円(税込み)

