内容紹介
原題はEconomics in One Lessonで1946年初版。One Lessonとは、「経済学とは、政策の短期的影響だけでなく長期的影響を考え、また、一つの集団だけでなくすべての集団への影響を考える学問である」という原則。この原則に従って、税金、公共事業、関税、政府による価格安定策、最低賃金法などについて明快に論じていく。
ハイエク、フリードマンに絶賛されたアメリカ人ジャーナリストによる経済学の啓蒙書。著者のヘンリー・ハズリットは、思想的には自由市場主義のオーストリア学派に近く、リバタリアン(自由主義者)で、大きな政府や共産主義、はたまたケインズ主義とは反対の立場に立つ。
経済学者が書く理屈・理論中心の経済学ではなく、市民のコモンセンス(常識)に沿った経済学の入門書。本書の位置づけについては、巻末に若田部昌澄早稲田大学教授の解説に詳しい。
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