その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は藤吉豊さん、小川真理子さんの『 「お金の増やし方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 』です。

 本書は、お金の増やし方の名著「100冊」のエッセンスを1冊にまとめたものです。
「ファンドマネージャー、ファイナンシャル・プランナー(FP)、有名投資家、経済評論家、税理士、会計士といったお金のプロが実践するお金の増やし方、使い方を1冊にまとめてみよう」
「資産運用、住宅ローン、生命保険、年金、税金など、知らないと損をするお金の知識を重要度の高い順に身につけてもらおう」
 というコンセプトに従っています。

 ひと口に「お金の増やし方」といっても、「投資でお金を増やす」「節約して出費を抑える」「年金や税金のしくみを理解する」「億万長者の習慣を紹介する」「老後資金の確保のしかたを指南する」「経済指標を読み解く」など、切り口は多岐(たき)にわたります。

 筆者の藤吉豊(ふじよしゆたか)と小川真理子(おがわまりこ)がこれまでに手掛けた「100冊シリーズ」(『「◯◯のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』シリーズ。既刊は、文章術・話し方・勉強法)の中で、「お金の増やし方」は、もっとも間口(まぐち)の広いテーマでした。それでも、名著100冊を精読した結果、わかったことがあります。
 それは、
「お金のプロたちの考え方には共通点があり、プロの多くが認めるお金の『増やし方』『貯め方』『使い方』(=共通のノウハウ)がある」
 ことです。
 本書では、その共通のノウハウを「大事な順に」紹介します。

◆ランキングの決め方

 本書では、お金の本の著者の多くが「大切だ」と考えている共通のノウハウを集めるために、次のような手順を踏みました。

(1)「お金」をテーマにした本を「100冊」購入
 株式投資、NISA(ニーサ)、iDeCo(イデコ)、家計管理、税金、年金、老後資金、住宅ローン、不動産、暗号資産など「お金」を扱ったベストセラー、ロングセラーを購入。選定の基準は216ページに詳述。

(2)どの本に、どんなノウハウが書かれているのかを洗い出す
 本を精読し、「これは大切」と書かれているコツを見つける。

(3)共通のノウハウをリスト化する
 洗い出したノウハウを「似た内容」ごとにまとめる。そのノウハウが掲載されていた本の「冊数」を数える。たとえば、
●「投資のリスクを減らす方法」について書いてあったのは、○冊
●「投資信託の選び方」について書いてあったのは、○冊
●「iDeCoのメリット、デメリット」について書いてあったのは、○冊……など。

(4)ノウハウをランキング化する
 ノウハウを「掲載されていた本の冊数」によって順位付けする。

 この手順で作成したのが、次のページのランキングです。

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◆ランキングの活かし方と、本書の構成

 100冊から抽出した30項目を、本書では3つに分けました。

●1~8位(➡Part1へ)
 多くの著者が「大切」だと説く8つのノウハウ。
 老後資金のつくり方、無駄な支出の減らし方、投資のリスクを減らすポイント、住宅ローンや生命保険の見直し方など、すべての人に必要なノウハウが集まりました。
 この8つは、
「今あるお金を効率良く増やす」
「今あるお金を無駄にしない」
 ために身につけておきたいノウハウです。

●9~20位(➡Part2へ)
「1位から8位まで」を理解した上で、さらにお金を効率良く増やすためのノウハウです。
「投資の必要性」「お金の不安との向き合い方」「良い借金、悪い借金の考え方」「お金持ちの習慣」「税金の意義と役割」など、お金を大切にするための心構えを紹介します。

●21~30位(➡Part3へ)
「株式投資」「国債」「FX」「外貨預金」「米国株」など、投資の種類ごとにそれぞれの特徴とメリット、デメリットを紹介します。

 本書において、筆者の藤𠮷と小川は、ナビゲーター役です。2人ともお金のプロではありませんが、だからこそ先入観を持たず、読者と同じ目線に立って、読者と同じ疑問を持って、100冊の要点を客観的、機械的にまとめる作業ができたと思います。

 項目ごとに完結しているため、どこから読んでいただいてもかまいません。それぞれのポイントを体系的に理解できるはずです。

◆キーワード「共通のノウハウ」

 本書では、「複数の本で紹介されている共通のノウハウや考え方、コツ」に注目し、まとめ直すという作業を行いました。

 たとえば、「投資のリスクを減らすには、分散投資をする」と複数の本に書かれていたら、それは、著者の多くが認めた「共通のノウハウ」です。

◎共通のノウハウ……ファンドマネージャー、ファイナンシャル・プランナー、有名投資家、経済評論家、税理士、会計士など、「お金の本」の著者の多くが大切にするノウハウのこと。100冊の中で、何度も目にしたノウハウ。

「複数の本に同じノウハウが書かれてある」のは、「それだけ大事だから」です。
 100冊の中に、「1回」しか紹介されていないノウハウは、著者独自のノウハウ、あるいは、「その本の著者は大事だと思っているけれど、他の著者は重要視していないノウハウ」の可能性があります。
 100冊中「50冊」に書かれてあるノウハウと、100冊中「1冊」にしか書かれていないノウハウでは、「50冊」に書かれてあるノウハウのほうが汎用性(はんようせい)・一般性・再現性は高い、つまり、身につきやすく、真似しやすく、多くの人に役立つノウハウであると解釈できます。

「1回しか紹介されていないノウハウよりも、複数の本に紹介されているノウハウを先に身につけたほうが、大切なお金を無駄にしなくて済む」
「共通のノウハウを意識して貯蓄や投資を始めたほうが、成果に結びつきやすい」

 と、私たちは考えています。

◆本書のメリット

 本書のメリットは、おもに次の9つです。

本書の9つのメリット
①「投資をしたほうがいい理由」がわかる。
②支出を見直して貯蓄を増やす方法がわかる。
③投資のリスクを軽減する方法がわかる。
④何に投資をすればいいのか、投資先の選び方がわかる。
⑤自分に合った投資法、節約法、貯蓄法がわかる。
⑥老後資金のつくり方がわかる。
⑦お金が貯まりやすい人と、貯まりにくい人の違いがわかる。
⑧投資の始め方がわかる。
⑨投資初心者が陥りやすいミスがわかる。

◆本書の対象者

 本書は、職業・年齢・目的を限定せず、多くの人の資産形成に役立つように構成しています。

● 手持ちのお金を少しでも増やしたいと考えている方
● これから投資を始めようと考えている方
● 老後資金に不安のある方
● 家計管理が苦手な方
● 結婚、出産、転職、退職、住居購入、子どもの進学といったライフイベントの予定がある方
● 金融リテラシー(お金に関する知識と判断力)を高めたい方
● フリーランスや自営業者など、給与所得ではない収入がある方

「お金の本はたくさんあって、どれを読んでいいかわからない」
「投資を始めてみたいけれど、怖さが先立つ」
「少額でもいいので、少しずつお金を積み立てていきたい」
「安定的に資産を増やしたい」
「無駄な支出をなくしたい」
「老後資金に不安がある」

 本書が、こうした悩みを持つ方の助力となれば、これほど嬉しいことはありません。

株式会社文道 藤𠮷 豊/小川真理子


【目次】

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