その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は田中彰一さんの『 これから、たった6時間で一生忘れない 会計レッスンを始めます 』です。「朝礼」をお届けします。

【朝礼】

 こんにちは! いきなりですが、お断りです。本書には、一般にイメージする簿記や仕訳処理のような話がいっさい登場しません。
 会社の経理部門しか扱わないような実務ではなく、「会計」をビジネスパーソンの「共通言語」ととらえ直し、毎日の仕事や日常生活でも役に立つ「10の力」を、たった半日で体得してもらおうという、とがった目的を掲げて執筆しました!

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 会計の視点を持てるようになると、上司や先輩、取引先との話をより深く理解できるようになります。これをテコに、自分自身の意見をより精緻かつ客観的に伝えられるようになるでしょう。

 世の中へのアンテナ感度も一気に高まります。なぜなら、新聞記事はもちろん、ニュースや企業から公表される開示資料なども中身を読み解けるようになり、情報収集・分析の力が格段に上がるからです。

 上司から「来週訪問する企業の業界動向についてまとめてください」と言われても、苦手意識を感じなくなります。
 自分自身の勤務先の実力を診断できるようになりますし、取引先の経営状況や与信審査なども、より深く分析できるようになります。いつか「社内アナリスト」と呼ばれる日が来るかもしれません。
 採算性を考慮した企画立案や、プロジェクトの予実(予算・実績)管理などもこなせるようになれば、勤め先のどのポジションに異動してもワンランク上の業務成果が望めるはずです。

 財務諸表が読めて(=インプット)、分析・発信できる(=アウトプット)スキルは、ビジネスパーソンにとって最高の武器となります。

 だからこそ本書は単なる知識習得だけではなく、クイズやミニテストを出題したり、記事を教材にしたりして、アウトプットができるパートを多く設けました。これが、10の力を半日で会得できる理由です。

 そしてAIも重要な観点です。私も毎日使っていますが、AIがハルシネーション(うそ)を起こす可能性がゼロとはいえないなかで、AIの力を最大限活用するにはどうすればよいのでしょうか?
 間違いを自分で見つけられるようにすることを含めて、自身の知識を高めることにつきると思うのです。会計も例に漏れず、自分で確かなリテラシーを身につけることで、より高度にAIを使いこなすことができます。

 まだまだメリットがあります。会社の現状や未来を見通すことができるようになると、就活や転職でも有利ですし、プライベートでも百人力です。

 根っこは家計管理も同じですから、生活資金をしっかり切り盛りできるようになります。
 投資力もぐんぐん伸び、老後の資産形成などでも、最高のパフォーマンスを挙げられるかもしれません。

 江戸時代の寺子屋に始まった読み書き・そろばんはやがて、国語と算数に姿を変えて日本人の、そして日本を経済大国に導く基礎リテラシーになりました。
 そして「会計」は、日本のビジネスシーンにおいて、共通言語と算術の役割を果たしています。

 本書は、類書にはない、完全オリジナルで作成した「唯一無二」の図表が満載です。これは、アレルギーやストレスをできるだけ少なくするためにも、まずは直感的に内容を理解すればよいと考えたためです。

 わずか6時間の授業と部活動ですが、本書がみなさんの成功と活躍を約束する最高の教材になることを願っています。
 それでは、これから会計レッスンを始めましょう。

田中彰一

【目次】

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