年に何百冊もの本を読み、読書の面白さを発信しているインフルエンサーたちが、年の初めに読みたくなる本はどのような本なのか。SNSで活躍している読書インフルエンサーに聞いた「今年読んでほしい」注目のビジネス書を紹介する。今回は、インスタグラムで日常生活に役立つ本を紹介している読書インフルエンサーのゆうまさん。

<このインフルエンサーに聞きました>

ゆうまさん( Instagram

ゆうまさん(Instagram)
ゆうまさん(Instagram)
  • フォロワー:10.3万人
  • 年間読書冊数:200冊以上
  • 好きなジャンルの本:習慣、自己啓発、時間術、対人関係、健康など
  • 読書スタイル:いつもKindleで本を読んでいます。持ち歩きがしやすく、いつでもどこでもどの本でも読めるのがメリットです。読書のお供にはホットコーヒーが欠かせません。コーヒーを飲むと眠気が覚めて集中できるんです。また、本を読んで学んだことは、MacBookですぐに打ち込んで、自分なりのアウトプットをするようにしています。

1年の初めに読みたくなる、おすすめのビジネス書

1. 『ぼくたちは習慣で、できている。』 佐々木 典士著、ワニブックス

    <こんな人におすすめ>
  • 何をやっても、三日坊主で終わってしまう人
  • 今度こそ「続ける」ことを目標にしたい人

 この本は、僕自身が、どのようにすれば「習慣」をうまく生活に落とし込めるかを考え、実践する際に参考にした1冊です。運動でも勉強でも、何かを長く続けることが難しく感じるという人にぜひ手に取っていただきたいと思います。

 本書では、「人はなぜ継続ができないのか」「どうやって習慣を身に付けるのか」といったことが分かりやすく書かれており、何かチャレンジしてみたいけれど自分にできるかどうか不安に感じる人、何から始めれば続けられるのか分からない人の背中を優しく押してくれます。

 個人的に特に参考になったのは、「やめたい習慣はキッパリやめること」という部分です。例えば、禁煙すると決めたとします。仮にたばこを吸わないと決めたなら、忘年会や交流会など特別な機会であってもたばこは吸ってはいけません。なぜなら、例外を作ってしまうと、いつの間にか日常でもたばこを吸ってしまいかねないからです。

 「決めたならキッパリやめる、例外を持たない」という2点が、継続につながる基本的な考え方なんですよね。結局、続けられるかどうかは「考え方」次第であり、どうやって自分に腹落ちさせて習慣にしていくのかが大切だということを学びました。

2. 『自分の小さな「箱」から脱出する方法』 アービンジャー・インスティチュート著、金森重樹監、冨永星訳、大和書房

    <こんな人におすすめ>
  • 他者を認めることに抵抗がある人

 もし、人間関係のトラブルを抱えている人、抱えがちな人がいたら、この本が大いに役立つかもしれません。一言で言うと、対人関係の本質をついた本です。個人的には、これまでいろいろな本を読んできた中でベスト3に入るほど、この本から影響を受けています。

 社会生活を送る上で、人と人がかかわらずに生きていくことは難しいですよね。ただ、生まれ育った環境が異なる者同士、分かり合えなかったり、衝突したりすることもあるでしょう。時には、人とのかかわりの中で憤ったり、不信感を抱いてしまったり…というふうに、心が乱れてしまうこともあるかと思います。

 僕は、本書を読んで自分と向き合うことで、目の前の相手を思いやれるようになりました。また、人間関係におけるトラブルは、自分の捉え方次第で、自分の感情をコントロールすることができるということも学びました。人間関係に悩む多くの方に、ぜひ読んでいただきたい1冊です。

3. 『生の短さについて』 セネカ著、大西英文 訳、岩波文庫

    <こんな人におすすめ>
  • 時間がいくらあっても足りないと感じている人へ

 この本は、人生がどうして短く感じるのかに焦点を当てたものです。著者は、古代ローマの哲学者で有名なセネカ。

 時間は誰もが共通して持つ重要な資産であり、その時間を徐々に消費し、最終的に死に直面することは避けられません。死は誰にでも訪れるもので、これは変わらない事実です。しかしながら、多くの人がこの事実を意識せず、まるで自分には永遠の命があるかのように、貴重な時間を無駄にしてしまう傾向があります。今がどれほど貴重であるかに気づかず、怠惰に日々を過ごし、新しいことに挑戦することなく平凡な日常を続けてしまうのです。

 その結果、人生があっという間に過ぎ去るという誤解が生まれます。実際には、時間や人生が短いわけではなく、私たちが時間を無駄に使っているために短く感じる、とセネカは言います。人生を無駄にしないためには、余計な回り道に時間を費やす余裕はありません。

 私はこの本を通じて「今」を全力で生きることの重要性を認識し、より良い人生を送るためのヒントと読書の楽しみを再発見しました。

 本書は、哲学的な要素が強く、読んでいると「この表現を理解するのには時間がかかりそうだ」と感じる箇所もあるかもしれません。でもそれだけ、人生や時間の価値を理解するために欠かせないエッセンスが詰まった1冊だと思っています。私自身は、この本を通じて読書が好きになりました。限りある自分の人生をより充実させたい方には、ぜひおすすめしたい1冊です。

4. 『天才を殺す凡人』 北野唯我著、日本経済新聞出版

    <こんな人におすすめ>
  • 自分の能力に悩んでいる人

 本書では、人を大まかに、「天才」「秀才」「凡人」の3つのカテゴリーに区分して紹介しています。天才は、独自のアイデアや視点を持ち、物事を進めることができる人。秀才は、論理的思考で物事を検討し、着実に進展させることのできる人。凡人は、人の感情を敏感に理解し、相手の反応を予測しながら行動することができる人です。

 才能は、自分で制御することが難しいもの。だからこそ、本来持っている才能を理解し、それを最大限に生かせる仕事や活動を選ぶことが重要だと教えてくれます。

 この教訓を、本書を通して学べたおかげで、私自身、過剰に他者への憧れを抱いたり、自分を嫌いになったりすることはなくなりました。多くの悩みは、「自分の制御できないことを無理にでもコントロールしようとする」ことから生じるものだと気づいたからです。

 もし、本書に出合っていなかったら、自分の努力が実を結ばないことに苦しみ、自分が持っていない才能を持つ他者を羨む時間を過ごしていた可能性があります。この本は、「他の人は素晴らしいのに、自分はこんなにも能力が低い…」と自己卑下してしまいそうなときに、心の支えとなってくれる本です。私を救ってくれた本と言っても過言ではありません。皆さんも、自分の強みや自分に合った生き方のヒントが見つかると思います。

5. 『人生を変えるモーニングメソッド』 ハル・エルロッド著、鹿田昌美訳、大和書房

    <こんな人におすすめ>
  • 朝早く起きて活動できない人
  • 朝が苦手な人

 本書は、「朝1時間」を重視するモーニングルーティンが、人生を変える重要な鍵であることが書かれています。

 私はこの本を読んで、改めて朝の時間の大切さを理解することができ、早起きを習慣に取り入れることができました。今は、朝の時間を有効に使い、趣味や目標達成のための時間をつくって集中できるようになりました。例えば、毎日行っているインスタグラムの投稿作業は朝の時間を使って取り組んでいます。最近では、朝5時半頃からジムに通って筋トレも続けています。

 朝は脳がクリアになり、集中力が格段に向上しますね。また、早い時間だと、SNSで稼働している人も少ないせいか比較的静かで、自分の時間に没頭できる環境が整っているように感じます。朝の1時間は夜の2時間に匹敵するとも言われていますが、朝早く起きたい人やモチベーションを上げたい人には、まずこの本を読むことをおすすめします。1年の始まりにぴったりな1冊です。

構成/長野洋子(日経BOOKプラス編集部) 写真/ゆうまさん提供