内容紹介

『あなたのマンションが廃墟になる日』で知られる著者の続編。
世間を震撼させた耐震偽装マンション事件は、起こるべくして起こった──。
都心を中心にマンション建設ブームはピークに達し、バブル期の建設ラッシュを彷彿とさせるが、実はバブル最盛期、旧住宅都市整備公団のマンションで、史上最悪といわれる欠陥工事があった。著者は、長らく箝口令が敷かれてきたこの欠陥問題にメスを入れ、日本の場当たり的な住宅政策、ザル法といわれる建築基準法と建築現場のモラル低下、マンション住人の高齢化に伴う郊外のゴーストタウン化、外国人就労者の増加による人種問題など、日本のマンションが抱える凄まじい問題の数々に深く切り込む。本書に描かれる世界はすべて現実の話だが、あくまでもワーストシナリオとして、マンションの見えない部分に焦点をあて、前向きな議論を提起する渾身の一冊。