内容紹介
高耐久!高密度!発注者を満足させる脱型が楽しみになる施工法とは?住宅、建築、土木、いずれのコンクリート構造物でもひび割れが問題になっています。本書は、2003年に発行した「ひび割れのないコンクリートのつくり方」の実践方法を解説したものです。「ひび割れのない耐久性の高いコンクリートをつくるためには密度を高めることが最重要である」という著者の考えに基づき、そのための施工法を具体的に示しています。水の少ない硬い生コンの打設方法、コンクリートを湿潤状態に保つ養生方法などです。ひび割れをなくしたいすべての人に読んで欲しい本になりました。
<CONTENTS>-----------------------------------
【 グラビア 】
粗骨材の量と施工方法でこんなに違う
高耐久の小樽港の生コン配合を再現
スランプ12cmの生コンはこうして打設する
コア抜きでコンクリートの品質を確認
コンクリートで生じる代表的な不具合
【 はじめに 】
目標とするコンクリート
理想的なコンクリートのつくり方
今も残る耐久性の高いコンクリート
コンクリート工事の流れとその要点
【 第1講 】
打設の準備
生コンの配合を検討する
工場調査で安定した生コンを
鉄筋・型枠をがっちり組む
綿密な計画で効率的な打設を
現場説明会で関係者の意識統一
直前の打ち合わせで打設環境を確認
【 第2講 】
コンクリートの打設
打設環境と作業内容を確認
丁寧な打ち込みで密度向上
水や空気を追い出す再振動締め固め
入念なならしや加圧で表面強化
レイタンス除去で確実に打ち継ぐ
打設作業のポイント
連続写真で見る作業手順
住宅基礎の作業例/建築物の作業例/土木構造物の作業例/
床の作業例/硬い生コンの荷下ろし/バケットによる打設/
生コン充てん/生コン充てん/床の踏み固め/開口部床の踏
み固め/開口部の打設/傾斜部の充てん
【第3講】
コンクリートの養生
コンクリートの性質と養生
硬化初期の養生でひび割れ防止
脱型時期と脱型後の養生
ステップアップ/打ち放しコンクリートを美しく
【第4講】
実体品質の確認
非破壊検査で品質を推定
コア採取による品質確保
コア採取による品質確認の実践
発注者の意識改革を
●資料編
生コン工場調査チェックポイント
生コン工場 2次調査チェックシート1~4
試験練りのポイント
試験練りデータシート1~2
ひび割れ防止対策施工チェックシート
打設計画書 フォーマット一例
施工チェックシート
●コラム
基本のキホン1/コンクリートの材料
基本のキホン2/水セメント比で強度が決まる
基本のキホン3/コンクリートは水和反応で硬化する
基本のキホン4/コンクリートと温度
基本のキホン5/鉄筋とコンクリートの理想的関係
基本のキホン6/ひび割れの原因
元工場長のつぶやき1「努力が報われない」
元工場長のつぶやき2「お礼の一言で工場は変わる」
元工場長のつぶやき3「運搬時間制限は環境にもよくない」
●本書の狙い ●索引 ●おわりに