内容紹介
「ドメイン特化型開発」とは、特定目的向けの言語を設計することによってソフトウェア開発における多くの問題をより簡単に解決する、という見解に基づいた開発手法です。ドメイン特化型開発では、問題領域(ドメイン)ごとに特定の言語を作成して実装します。この言語のことをDSL(ドメイン特化型言語)といいます。本書は、Visual Studio 2005 SDKに含まれているMicrosoft Tools for Domain-Specific Languages(DSL Tools)を使用するための解説書で、DSL Toolsの設計に初期段階から携わっていたコアメンバーによって執筆されています。DSL ToolsはDSLを作成するためのツールで、ワークフロー、クラス、E-R図などの図解言語をすばやく作成することができ、それらからアーティファクト(成果物)を生成するツールを作成することができます。
本書は、DSLを使用している、あるいは使用を考えているソフトウェア開発者またはアーキテクトを対象としています。言語を作成して使用する方法、ニーズに合わせて言語を調整する方法、そしてプロジェクトのコンテキストにおいて言語を使用する方法について説明します。また、本書は、DSLの概念的な話題に興味のある読者や、モデル駆動型開発のさまざまな手法やモデル駆動型開発をサポートするツールを比較検討したい読者にとっても、大きな価値があるはずです。第1章と第11章では、DSLの概要とその設計に取り組む方法について説明します。第2章~第10章では、DSL Toolsを使用したDSLとコードジェネレータの構築に焦点を合わせ、コード例と図版を多用して、詳細にわかりやすく説明します。
本書のサンプルは http://www.domainspecificdevelopment.com からダウンロードできます。また、このサンプルのVisual Studio 2008上で動作するバージョンを、本書の監訳者が特別に用意しました。下記の「サンプルファイルのダウンロード」から入手できます。本書と合わせてご活用ください。