内容紹介

1980年代にMS-DOSをもってデスクトップ型のパソコン市場を制したマイクロソフト社は,90年代,高性能コンピューターのための「本物」のオペレーティング・システムを開発するプロジェクトを立ち上げます。本書は,同社の世界戦略を担ったOS「ウィンドウズNT」の開発物語です。ウィンドウズNTは後にウィンドウズXPの基盤となり、信頼性の高いOSとして世界中のユーザーに使われることになります。
このプロジェクトのため,同社に「伝説のプログラマー」が呼び寄せられました。彼の名はデビッド・カトラー。形容する言葉も見つからないほど強烈な個性を持つこの男を主人公に,開発者たちの壮絶な人間ドラマが展開します。100人を越える関係者とのインタビューに基づき,凄絶なソフトウェア開発の実態が赤裸々に描き出されています。本書は、単なる企業内の開発ストーリーという範疇を超えた,ノンフィクションの名作と評価されています。