内容紹介
AIエージェントを業務にどう導入するか——。企業が向き合う、そんな問いに答えるのが本書です。自社の業務に適したAIエージェントは、どのような構成なのか、AIエージェントの検討・導入にはどのような体制が必要なのか。こうしたAIエージェント導入における様々な判断を自ら行えるようになるために、本書ではまず、AIエージェントの仕組みを体系的に理解することを目指します。例えば、「用語はわかるのに全体像が見えない」「デモは動くのに自社業務で使える構成が描けない」「ベンダーの提案を受けてもその良し悪しが判断できない」——。AIエージェントの導入を検討する現場で、そんな悩みを抱えている人は少なくないでしょう。いま最も不足しているのは、個別ツールの知識ではなく、判断の土台になる体系的な理解です。
本書では、LLM・ワークフロー・エージェントの境界線にはじまり、LLMインフラの選定、ベクターDBとRAG、Function Calling、MCPといった基盤技術を整理したうえで、LangGraphによる実装の勘所、社内ナレッジ検索・商談準備・文書レビューといった典型構成の解剖、そして評価と観測性・ガードレール・コスト設計・知識ベース運用(ETL)まで、導入判断から運用までを一貫した視点で把握できます。コードを書かない意思決定者にも、実装を任されるエンジニアにも、「誰に何を依頼し、何を基準に判断するか」がわかる構成にしています。
今まさにAIに関する提案を受けてその評価を迫られている方や、これからAIエージェントの検討を始めるにあたって全体像をつかみたい方などが、最初に手に取る一冊として最適です。
★こんな方におすすめ
・AIエージェント導入の検討・推進を任された方
・ベンダーやSIerの提案を評価する立場の方
・PoCは動いたが本番運用の要件(評価・ガバナンス・コスト)を描けていない方
・Difyなどノーコードツールからの移行を検討している方
・全体像を最初につかんでから個別技術に進みたいエンジニアの方
★目次
第Ⅰ部 AI基盤を体系的に理解する──AIエージェントの構成要素を知る
第1章 「LLM」「ワークフロー」「エージェント」の境界線
第2章 LLMインフラの選定──ローカル/API/クラウドマネージド
第3章 ベクターDBとRAG──記憶、検索、既存DBからの移行
第4章 ツール連携とFunction Calling
第5章 MCP──なぜ標準化が重要か
第Ⅱ部 中身を手触りでつかむ──最小実装を読む
第6章 エージェントを裸で書く──エージェントの骨組みを理解する
第7章 LangGraphの最小セット──実務の要件に応える(止める、分岐する、再開する)
第8章 自作MCPサーバーを書く──独自の道具をつなぎこむ
第9章 設計パターンとAgent SDK比較──定番の組み方を使い分ける
第Ⅲ部 典型構成を解剖する──提案を受けたときに中身を想像する
第10章 機能・非機能要件から構成を検討する──最適な構成の選び方
第11章 社内ナレッジ横断AIエージェント──横断検索×権限制御
第12章 営業商談準備AIエージェント──Plan-and-Execute×HITL
第13章 文書レビュー補助AIエージェント──Supervisor-Worker×ハイブリッド
第Ⅳ部 運用要件を判断する──提案書の論点を挙げられるようになる
第14章 評価と観測性──エージェントを「動く」から「動き続ける」へ
第15章 ガードレールとガバナンス──危険な入出力を、そもそも通さない・止める
第16章 コスト設計とサービス品質──トークン試算、キャッシュ、サービスレベル目標
第17章 知識ベース運用とETL──社内データの取り込み・CDC・鮮度管理
付録 現場で役立つ早見表・チェックリスト
付録A LangGraph API早見表
付録B MCPサーバー実装のポイント
付録C Dify→LangGraph移行対応表
付録D プロダクション・チェックリスト
