内容紹介
米国医師会雑誌(JAMA)の好評連載をまとめたJAMAエビデンスシリーズの集大成。臨床診断学に新たな地平を切り開いたと評判の名著!臨床医が遭遇する様々な診察場面を想定し、その時点で行うべき検査や判断の合理性を実際のデータを元に徹底追究。同じテーマを扱った世界中の英語論文を検索し、発表されたデータから感度・特異度・尤度比を計算して求め、どのような診察方法や検査方法が診断を確定するのに貢献するか、逆に特定の病気を否定することができるか、論理的に確率を突き止めていく。
例えば、60代で乳房のしこりを自覚して受診した女性の診断をどうやって確定すればいいだろうか? 乳房の触診はどれほど有効か、X線マンモグラフィーはどれほど有用か、または乳癌を否定できる検査データはあるのか、良性腫瘍と悪性腫瘍の識別はどのくらい可能かなどを論文の発表データから計算し、何がお勧めかを明らかにしていく。同じ検査でも40代の自覚症状がない女性の場合、どのくらい確率が変わるのか、家族に乳癌患者がいる場合、検査の推奨度はどのくらい変わるのかなど、様々な疑問に回答を出していく。
1992年から続くJAMAの人気連載「Rational Clinical Examination」の論文を日本語で1 冊にまとめた、若手からベテランまで臨床医必読の一冊です。
なお、本書の原著出版後のアップデート情報は「JAMA evidence」の有料WEBサイトで提供されていますが、本書では可能な限り反映しています。また、原著論文の転記ミスと思われる個所は、引用文献で数字や記載を確認のうえ修正しています。
★臨床研修病院群プロジェクト「群星沖縄」プロジェクトリーダー 宮城征四郎氏推薦!★
「一つの症例から百を学ぶ。論理的な診察を楽しみ、生涯教育の術を探る。本書ではそんな臨床の醍醐味を堪能できる。」