内容紹介

◆正しい公差を設定し、高い品質と低コストの両立を実現!
◆後工程での手直しや不具合発生による手戻りなど設計のムダを撲滅!
◆「造る」ことへの配慮が、グローバル生産の成功に直結!


公差を決めることは本来、設計者にとって基本中の基本の役割であるはずです。
しかし近年、この公差設計のスキルが失われつつあります。開発期間の短縮や
流用設計の増加など、その要因はさまざまですが、既存の類似図面で設定されていた
公差をそのまま使うなど、公差をしっかりと計算する機会がなくなってきているのです。

類似製品だからといって、公差がそのまま使えるとは限りません。しかも、
加工技術は日々進化し、実現できる加工精度のレベルも変化しています。
海外での生産や調達も増えた現在、改めて公差設計に取り組む必要性が増しています。

本書は、公差設計を実践する上で不可欠な知識を網羅した1冊です。
各部品の公差が組み合わさると、アセンブリにおいてどのような公差となるかを
計算し、評価する方法について解説します。単純に1次元で公差を積み上げていく
だけでなく、部品間のすき間(ガタ)があった場合、テコのように部品の位置と
アセンブリの評価ポイントが離れている場合の考え方も盛り込んであります。

さらに、今後のグローバル化に不可欠な幾何公差についても詳解しました。
幾何公差の基本から、その測定方法、幾何公差における公差計算の考え方に
ついて説明しています。

また、実際に公差設計に取り組んでいる企業の事例も掲載。これから公差設計を
勉強し、社内で展開したいと考えている全ての技術者にとって、必ず役立つ1冊です。