内容紹介
医師の臨床推論能力を向上させる一助に臨床推論能力を高めるためには、日常診療やカンファレンスはもちろん、臨床推論ケーススタディーから得られる知識が有益です。各ケースの病歴や身体所見、初期検査所見などを時系列に提示し、各時点での限られた臨床情報に基づいたエキスパート医師の推論内容がとても参考になります。
本書は、Journal of Hospital Medicine誌の好評連載「Clinical Care Conundrum」から、臨床推論レベルの高いケースを厳選。エキスパート医師の推論過程を共有できることから、診断上の推論スキルが高まります。最終診断がレアな疾患だとしても、推論者の思考過程にはコモンな疾患診断が含まれていますので、日常診療での推論能力向上に役立つのです。
診断エラーを減らすためのケーススタディー集として、診断学や臨床推論に関心がある全ての医師にお薦めします。
【主な内容】
1章 序論:病院医学における臨床診療の難解な症例について
2章 病院医療における診断の安全性を高める:「難解な症例」は有用か?
3章 難症例を解き明かす
4章 中年の危機
5章 情報を選び出して診断を下す
6章 発疹に対する性急な決定
7章 100年前の物語
8章 3度目の正直
9章 解かれた結び目
10章 遅くてもしないよりはまし
11章 既存の枠の中で考える
12章 もうたどり着いたか?
13章 際立った特徴
14章 好機を逃した結果
15章 見えてはいても、考えが至らない
16章 心臓の変化--気持ちを切り替えろ
17章 木を見て森を見ず
18章 骨の痛み
19章 除外診断
20章 リストを作って2回確認する
21章 ウェブの網で捕まえる:電子診断
22章 全ての情報を活用する
訂正
1版1刷に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
●P.28 6行目 <誤>リンパ球5.1% → <正>リンパ球50.7% (2015/7/30)
●P.48 19行目 <誤>固形造影剤 → <正>経口造影剤 (2015/6/15)
●P.64 9行目 <誤>抗体と極めて高濃度の抗原 → <正>抗原と極めて高濃度の抗体 (2015/6/15)
●P.78 20行目 <誤>血管造影(MRA)→ <正>(MRA)を削除 (2015/6/15)
●P.90 28行目 <誤>肝疾患による → <正>肝疾患を示唆する (2015/6/15)
●P.137 20行目 <誤>両側頭骨の破壊 → <正>両側頭筋の萎縮 (2015/6/15)
●P.149 13行目 <誤>副木 → <正>緊張 (2015/6/15)
●P.149 14行目 <誤>左臀部 → <正>股関節 ※2箇所あり (2015/6/15)
●P.237 5行目 <誤>顔面神経麻痺 → <正>顔面知覚障害 (2015/6/15)