内容紹介

業務システムのクラウド移行
確実に成功する方法を手順化


企業が既存の業務システムをAmazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureといったクラウドに移行するにはどうしたらよいか。本書では、多くのSEが直面するこの問題に対して、移行先としてAWSとAzureを想定し、確実に成功するための具体的な手順を示す。

手順は「企画」「戦略・分析」「PoC(実証実験)」「設計・移行」「運用・改善」という5フェーズで構成される。

例えば最初の企画フェーズでは、とりあえず単純なシステムから移行させてみる、というやり方ではうまく行かない。クラウドに移行する目的は何か、どれだけの投資が必要か、費用対効果はどうか、といったことを明らかにしたうえで、プロジェクトの体制と進め方を計画し、経営層の承認を得る。さらにプロジェクトの組織体制を整える。

こうした移行手順を、プロジェクトを任された、架空企業のSEのストーリーを通じて解説する。プロジェクトで用いるドキュメントのサンプルも収録した。

第1章 企画
1.1 クラウドの特性の理解
1.2 クラウドの試用
1.3 移行目的の明確化
1.4 現状把握と目標設定
1.5 検討内容の評価
1.6 体制構築と進め方の計画

第2章 戦略・分析
2.1 システム情報の収集と整理
2.2 インフラ情報の収集と整理
2.3 クラウドで達成する要件の整理
2.4 クラウドベンダーの評価と選定
2.5 移行対象の整理
2.6 移行コストの整理
2.7 移行順序の決定

第3章 PoC(実証実験)
3.1 PoCの目的の明確化
3.2 PoCの内容や範囲の決定
3.3 PoC結果のレビューと整理

第4章 設計・移行
4.1 全体に影響のある箇所の設計
4.2 サービスレベルに応じたアーキテクチャーの類型化
4.3 移行

第5章 運用と改善
5.1 定期的なデータ収集と分析
5.2 運用管理の改善と最適化
5.3 コスト最適化
5.4 アーキテクチャーの最適化
5.5 効果測定と移行計画の見直し

Appendix
A.1 移行プロジェクトの全タスク
A.2 移行プロジェクトのドキュメント