内容紹介

欠陥住宅は、ツボを押さえた監理で防ぐ--。
4500棟超の住宅検査の現場から導いた、プロも見落とす欠陥防止の勘所を指南


欠陥住宅を生み出す要因の1つは、意図を正しく理解せずに建築現場の確認作業を現場監督が進めてしまうことにあります。検査業務を担う現場のプロが、確認時に押さえておくべきチェックポイントを紹介。建て主とのトラブルに至ってしまった欠陥事例を基に、欠陥防止の勘所を解説します。施工不備の要因を見抜く力を磨くことで、品質と信頼性の高い家づくりが可能になります。

木造住宅の建築工程順にポイントを整理しました。欠陥事例の写真も多数掲載しており、その事例が欠陥である根拠などから、対策も学べます。欠陥を防ぐために、何を確認すればよいかの意図を正しく理解しておけば、建て主への説明にも役立ちます。

■目次
第1章 地盤、基礎(配筋、打設)
 欠陥01 地盤 建物がないところに杭
 欠陥02 基礎 工事を止めた5mmの厚さ不足
 欠陥03 基礎 基礎の生コンは+6Nの補正を

第2章 基礎(完了)、土台まわり
 欠陥04 基礎 金物ミスで高額訴訟のリスク
 欠陥05 基礎 アンカーボルトが柱から離れ過ぎ
 欠陥06 基礎 「ジャンカは再工事」と建て主が迫る
 欠陥07 基礎 説明不足のヘアクラック
 欠陥08 地盤、基礎、土台 転圧不足で新築中に沈下

第3章 躯体、床組み、屋根
 欠陥09 壁 くぎのめり込みで建て替え
 欠陥10 床 水平構面なのに造作くぎ
 欠陥11 屋根 野地板の幅が足りない

第4章 外部・内部工事
 欠陥12 小屋裏 換気不足の結露で黒い水
 欠陥13 小屋裏 図面に描かれた棟換気がない
 欠陥14 小屋裏 屋根断熱の通気ミスで手戻り
 欠陥15 壁、屋根 ウレタン吹き付けの厚さが不足
 欠陥16 壁 上下を塞ぎ断熱欠損と結露を防止
 欠陥17 壁 通気層が招いた湿度100%
 欠陥18 構造 梁の穴に建て主が激怒
 欠陥19 壁 僅かな隙間が招く音問題
 欠陥20 壁、小屋裏 石こうボードの不備で法違反
 欠陥21 床下 放置された床下のカビ

第5章 完了、最終確認
 欠陥22 小屋裏 浴室の湿気を1年間放出
 欠陥23 床 接着不備で床全て張り替え
 欠陥24 床下 新築の床下に水たまり
 欠陥25 床下 半数は床下の断熱材が落ちている