内容紹介
Raspberry Pi(以下、ラズパイ)は、手のひらに収まるほど小型でありながら、本格的なコンピュータとして利用できるシングルボードコンピュータの代表格です。教育現場、趣味の電子工作、試作品の開発など、幅広い分野で活用されており、扱いやすさと拡張性の高さが多くのユーザーに支持されています。■プログラムや電子工作の基本を理解してAIの活用につなげる
本書は、ラズパイを用いてAIを活用するための具体的な方法を紹介します。ラズパイの操作方法や電子パーツを制御するプログラムの作成など、実践的な作業を進めるうえで生成AIを併用すると、疑問点をその場で解消でき、学習を効率的に進められます。AIに相談しながら作業を進める流れが自然に身につくことで、初心者でも無理なくステップアップできます。
さらに、本書ではラズパイ上で大規模言語モデル(LLM)を動作させる方法にも触れます。小型の装置でありながら、手元で質問に答えるAIを動かせるようになり、クラウドに依存しない対話システムの構築を体験できます。
そのほか、音声を文字に変換する仕組みや、カメラ映像から物体を識別する方法など、ラズパイとAIを組み合わせることで実現できる多様な処理を取り上げます。単独で利用しても便利ですが、複数を組み合わせることで、より高度な仕組みへ発展させることも可能です。
ラズパイを自在に扱うためには、プログラムや電子工作などの基本が重要です。本書ではPythonの基礎や電子パーツの扱い方など、土台となる知識を丁寧に解説します。基礎を理解していることで、生成AIに質問する際に内容を正確に伝えられ、AIから返される回答の質も高まります。
また、電子工作そのものにAIを活用する方法も紹介します。生成AIに回路の作成方法やプログラム改善のヒントを尋ねながら進めることで、アイデアを素早く形にできるようになります。AIが作業の伴走者となり、創作のスピードと幅を大きく広げます。
本書の最後には、AIと電子工作を組み合わせた作品づくりに挑戦します。AIが判断した結果をもとに電子パーツを動かす仕組みを実装することで、新しい体験が生まれます。ラズパイを中心に、AIとハードウェアの融合がどのような可能性をもたらすのか、実際の作品を通して確かめていきます。
本書は全9章構成です。初めての方は第1章から順に読むとラズパイの概要について理解できます。第2章ではラズパイの準備方法を詳しく説明し、特にAI処理に適した外部ストレージの利用を推奨しています。第3章ではラズパイの基本操作を、第4章ではPythonを使ったプログラム作成の基礎を紹介します。
第5章、第6章では、ラズパイでAIを活用する実践方法を扱います。生成AIを使ってラズパイの使い方を調べる方法、ラズパイ上で大規模言語モデル(LLM)を動作させる方法、音声認識やAIアクセラレーターの活用、AIカメラによる人物認識など、実用的なテーマを幅広く取り上げています。
第7章、第8章では、ラズパイならではの電子パーツ制御について学びます。LEDやセンサーなどを接続して動かす方法を解説します。最後の第9章では、電子工作とAIを組み合わせた作品づくりに挑戦します。生成AIに質問しながら回路の組み立て方や制御プログラムを作成し、AIとハードウェアが連携する仕組みを体験できます。
なお、本書で使用したプログラムや回路図は、本書のサポートサイトからダウンロードできます。書籍と併せて活用すれば、学習や制作がよりスムーズに進められます。
※本書の内容は『電子工作&サーバー構築徹底解説! ラズパイ5完全ガイド』を基に最新AI活用法を盛り込み大幅に改訂したものです
<目次>
はじめに
本書の読み方
免責事項
第1章 Raspberry Piについて知る
1-1 Raspberry Pi とは
1-2 ラズパイのハードウエアと機能を知る
第2章 ラズパイを使うための準備
2-1 ラズパイに必要な機器
2-2 ラズパイで動作するOS
2-3 Raspberry Pi OSの準備
2-4 Raspberry Pi OSの設定
第3章 ラズパイの基本操作
3-1 Raspberry Pi OSの基本操作
3-2 コマンドを使った操作
3-3 パッケージの管理
3-4 ラズパイを遠隔操作する
3-5 ファイルサーバー
第4章 Pythonプログラミング入門
4-1 ラズパイでのプログラム開発
4-2 Pythonで作成したプログラムの実行
4-3 Pythonの基礎
第5章 AIの活用
5-1 生成AIの活用
5-2 ローカルLLMを動かす
5-3 音声をテキスト化する
5-4 AIアクセラレーターの利用
第6章 カメラ&通信機能を利用する
6-1 カメラで撮影する
6-2 AIカメラの利用
第7章 電子パーツの基本動作を理解する
7-1 電子パーツの購入方法
7-2 電子工作の準備
7-3 電子パーツを接続して動かす
第8章 電子パーツの制御方法の基本
8-1 電子パーツをラズパイで制御する
8-2 LEDの点灯制御
8-3 スイッチの状態を読み取る
8-4 モーターの回転速度を調節する
8-5 ボリュームの状態を読み取る
8-6 温度センサーで計測する
第9章 AIを活用して作品を作る
9-1 アイデアから作品を作る手順
9-2 生成AIを電子工作やプログラムに役立てる
9-3 AIと電子工作を組み合わせた作品を作る
索引
