その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は後藤達也さんの『 転換の時代を生き抜く投資の教科書 』です。
【はじめに】
「はじめに」が長い本、私は少し苦手です。
もとから「読みたい!」と思っていた本でなければ、「はじめに」の途中で集中力が途切れます。というわけで、見開き2ページに、この本への思いを詰めてみます。
「月1万円、つみたて投資やっています」
「とりあえずS&P500を買っておけばいいんですよね?」
ここ数年、こんな声を聞くことがすごく増えました。
20歳前後の方もいれば、40~60代で投資を始める人もまったく珍しくありません。
「人生100年時代」、長生きはすばらしいことですが、老後の生活費も膨らみます。
資産形成の意識が高まるなか、この10年は株高や円安が進行。NISAなど政府の投資促進策も追い風となり、「これまで動かなかった」人が動き始めています。でも、「何から始めればいいのかわからない」「勉強も大変そう」「金融機関にうまく手数料をとられるだけではないか」と、二の足を踏む方が多いのも事実です。SNSなどでは煽り気味の情報も溢れ、投資詐欺のニュースもしばしば流れます。
この本は投資に興味のなかった方に、わかりやすく、偏りなく、投資の世界を案内するのがねらいです。ハードルは低く、膨大な資金や時間もかかりません。
投資を通じて得られるのは、おカネだけではありません。
株価は、景気や企業だけでなく、政治、国際情勢、金融政策、テクノロジー、自然現象、さらには若者の価値観の変化などさまざまな要素を映し出す鏡です。それまで心に響かなかったニュースも、投資をしていると、次々とつながってきます。そして、投資家は自らのおカネを託し、企業や国を応援します。世界経済の活動を自分事ととらえ、能動的にかかわっていくわけです。発想力、思考力、リスク感覚が磨かれ、激変の社会を生き抜くのに欠かせないスキルにもなります。
投資家が話しあうと、とても熱心で、楽しそうです。これは単に「カネ儲け」で盛り上がっているのではなく、投資の世界は「おもしろい」からだと思います。
この本は異例の編集プロセスを経ました。私のnote(課金型の記事配信プラットフォーム)会員など数万人もの人に一部の原稿をご覧いただき、そのフィードバックをもとに修正を重ねました。表紙もご意見を募り、信頼できそうで手にとりやすそうなデザインにしました。いままでにない読者目線の「投資の教科書」です。
では、さっそく投資の世界を覗いていきましょう。
【目次】





