その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は藤吉豊さん、小川真理子さんの『 「時間術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。 』です。

【はじめに】

 本書は、時間術の名著「100冊」のエッセンスを1冊にまとめたものです。
「経営者、コンサルタント、教育者、ジャーナリスト、評論家など、時間管理が上手な人、生産性の高い人が大切にしているコツを、重要なものから順に身につけてもらおう」
 というコンセプトに従っています。

 本書の制作にあたって、筆者の藤吉豊(ふじよしゆたか)と小川真理子(おがわまりこ)は、「時間の使い方」が学べる名著100冊を精読しました。その結果、
「時間の使い方は、2000年以上前から続く人類のテーマである(100冊の中には古代ローマ時代の思想書も含まれます)」
「人には『寿命』というタイムリミットがある。だから雑多な用事に忙殺(ぼうさつ)されないよう、多くの識者たちが時間管理の方法を考え続けてきた」
 ことがわかりました。
 時間術には数多くの方法があり、著者によってアプローチのしかたはさまざまです。
 ですが、そのノウハウは百人百様ではなく、時間の使い方が上手な人には、共通のノウハウが数多く見受けられたのです。

 時間術の名著100冊に書かれてあった共通のノウハウを洗い出し、ランキング化したのが本書です。
 本書では、その共通のノウハウを「大事な順」に紹介します。

◆ランキングの決め方

 本書では、著者の多くが「大切だ」と考えている共通のノウハウを集めるために、次のような手順を踏みました。

(1)「時間術」をテーマにした本を「100冊」購入
 時間術、時間管理、生産性向上をテーマにしたベストセラー、ロングセラーを購入。選定の基準は216ページに詳述。

(2)どの本に、どんなノウハウが書かれているのかを洗い出す
 100冊を丁寧に読み込んで、時間管理のノウハウ(コツ・要点)を抜き出していく(2000個以上のノウハウが集まりました)。

(3)共通のノウハウをリスト化する
 表計算ソフトを使って、洗い出したノウハウを「似た内容(同じノウハウ)」ごとにリスト化。そのノウハウが掲載されていた本の「冊数」を数える。たとえば、
●「スケジュールの立て方」について書いてあったのは、○冊
●「ToDoリスト」について書いてあったのは、○冊
●「休憩時間の取り方」について書いてあったのは、○冊
●「ルーティン化」について書いてあったのは、○冊……など。

(4)ノウハウをランキング化する
 ノウハウを「掲載されていた冊数」によって順位づけする。


 この手順で作成したのが、次のページのランキングです。

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◆ランキングの活かし方と、本書の構成

 100冊から抽出した40項目を、本書では3つに分けました。

●1~7位(➡Part.1へ)
 多くの著者が「大切だ」と説く7つのノウハウ。
「時間内に終わらない」「つい先延ばしをしてしまう」「何から手をつけていいかわからない」「やることが多すぎる」など、多くの人の悩みを解消する「基本ノウハウ」が集まりました。
 この7つのノウハウを使って時間を管理すれば、職場でも家庭でも学校でも、シーンを問わず時間を有効活用できます。

●8~20位(➡Part.2へ)
「1位から7位まで」を理解した上で、さらに時間を上手に使うためのノウハウです。効率を上げる方法、予定通りに行動するコツなど、ムダと無理のない時間の使い方を紹介します。

●21~40位(➡Part.3へ)
 休憩の取り方、集中力の高め方、デジタルツールの上手な使い方、会議の進行のしかた、PDCAサイクルの回し方をはじめとする具体的な時間の使い方や、人生を充実させるための「時間に関する考え方」について紹介します。「20位まで」をおさえた上で取り入れてみてください。

 本書において、筆者の藤吉と小川は、ナビゲーター役です。読者と同じ目線に立って、読者と同じ疑問を持って、100冊の要点を客観的に洗い出し、共通のノウハウを「大事な順」に並べました。
 項目ごとに完結しているため、どこから読んでいただいてもかまいません。それぞれのポイントを体系的に理解できます。

◆キーワード「共通のノウハウ」

 本書では、「複数の本で紹介されている共通のノウハウやルール、コツ」に注目し、まとめ直すという作業を行いました。

「へぇ~、なるほど。Aさんは朝の使い方を変えたら結果が出るようになったのか」
「おぉ、Bさんも重要な仕事ほど朝にしているのか」
「あ、まただ。この本にも『朝の過ごし方』について書かれてある。Cさんも『朝が大事』と言っているぞ」
「なんと! Dさんも『朝活をしろ』と提案している」

 このように、「朝の使い方の重要性」について複数の本に書かれていたら、それは、時間術の本の著者の多くが認めた「共通のノウハウ」です。

◎共通のノウハウ……経営者、コンサルタント、教育者、ジャーナリスト、評論家、作家など、「時間術の本」の著者の多くが大切にするノウハウのこと。100冊の中で、何度も目にしたノウハウ。

 複数の本に同じノウハウが書かれてあるのは、「それだけ大事だから」です。

 100冊の中に、「1回」しか紹介されていないノウハウは、「著者独自のノウハウ」「その著者は大事だと思っているが、ほかの著者は重要視していないノウハウ」「限定的な場面でのみ効果のあるノウハウ」の可能性があります。

 100冊中「50冊」に書かれてあるノウハウと、100冊中「1冊」にしか書かれていないノウハウでは、「50冊」に書かれてあるノウハウのほうが身につきやすく、真似しやすく、多くの人に役立つノウハウであると解釈できます。
「1回しか紹介されていないノウハウよりも、複数の本に紹介されているノウハウを先に身につけたほうが、時間を上手に使えるようになる」と、私たちは考えています。

本書の9つのメリット
①集中力を高めて仕事効率をアップさせる方法が身につく。
②先延ばしグセが直って、「すぐに行動できる人」になれる。
③ワークライフバランス(仕事とプライベートの割合)が整う。
④無意味な時間、ムダな時間がなくなる。
⑤最短距離で目標を達成できる。
⑥「時間を大切にしたほうがいい理由」がわかる。
⑦他人に自分の時間を奪われること、他人の時間を奪うことがなくなる。
⑧「何をして、何をやらないか」が明確になる。
⑨「楽しい時間」「うれしい時間」が増える。

◆本書の対象者

 与えられた時間は平等で、誰にとっても1日は24時間です。本書は、職業・年齢・目的を限定せず、すべての人に役立つ「時間の上手な使い方」をまとめています。

● 仕事や家事に追われて、「自分の時間が持てない」と悩んでいる方
● 仕事と勉強、あるいは家庭との両立に難しさを感じている方
●「やってみたいこと」がありながら、手がつけられない方
● スケジュール管理が上手にできない方
● 気がつくと1週間・1か月と時間がたってしまっているという方
● 残業や休日出勤の多い方
● SNSの利用時間が長い方
● より有意義に時間を使って、豊かな人生を送りたい方

「時間術の本はたくさんあって、どれを読んでいいかわからない」
「どの方法が自分に合っているのか、わからない」
「自分の時間の使い方は、どこに問題があるのかを知りたい」
「やりたいことがあるのだけれど、まとまった時間が取れない」
「プライベートが仕事の犠牲(ぎせい)になっている」
 本書が、こうした悩みを持つ方の助力となれば、これほどうれしいことはありません。

株式会社文道 藤吉豊/小川真理子


【目次】

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