内容紹介

技術力と信頼性の高さに定評があり、日本の通信を引っ張ってきたNTT--。そのNTTの様子がどうもおかしい。

2006~2007年には大規模なIP電話の障害を引き起こし、NTTが将来を託して構築する次世代ネットワーク「NGN」のサービス内容にはユーザーからも身内からも不満の声が巻き起こる。経営陣が強調する「株主のため、ユーザーのための経営」という主張には、アナリストなどの市場関係者やユーザーが異論を唱える。

こうしたNTTの異変の根幹には、NTTを縛り続ける“ある価値観”があった。その価値観はかつてのNTTに繁栄をもたらし、時代が変わった今でも大きな影響力を持ち続け、弊害を生み出している。それはNTTを無意識のうちに縛り続けている。その正体とは何なのか?

通信・ネットワークの専門情報誌『日経コミュニケーション』の記者として取材してきた著者が、NTTグループ各社の現場社員、幹部、OBなどへの長年の取材を通じて、NTTグループが直面する大きな課題を明らかにする、必読の1冊。