内容紹介
ハーバードの第一人者による分析と提言「たとえ時間を与えても、バイオ産業に大量の果実は実らない」
読者には、まず本書第5章のいくつかの興味深いグラフを見てほしい。そこにはバイオ産業30年間の「財務上の成績表」と、バイオ企業のR&Dの「生産性」「新規性」の真実が端的に示されている。この通説を覆す単純でショッキングな数値を、著者は「時間が解決しない構造的な問題」と断じる。
かつて誰もがこう考えた。バイオテクノロジーが研究開発のプロセスを一変させ、その結果、新薬が大量に誕生し、膨大な利益が生み出される。そして、巨大製薬企業の時代は終わるのだ、と--果たして、どこが間違っていたのか?なぜバイオ産業は“夢の約束”を実現できなかったのか?極めて平易な文章で、サイエンス主導のビジネス、その代表たるバイオ産業に関心を持つすべての読者に語りかける。