内容紹介

1980年代の日本企業の躍進は、その時代の”技術パラダイム”の転換に、日本企業のシステムがたまたま合致していたからであり、90年代の技術革新パターンは、それまでの日本企業の”常識”を超えたものであった。すなわち、日本の製造業の「失われた10年」は、「技術パラダイム」の転換に気づかず、その潮流に乗り遅れた結果であったといえる。 本書は、およそ100年にわたる長期統計をもとに、産業パラダイムの変化をMOT(技術経営)の視点から考察しながら、90年代の変革を乗り切った企業の例やこれまでの日本における技術転換の例を分析する。そのうえで、今や10年から5年程度に短くなっている技術潮流の転換サイクルに乗り遅れないためのヒントを与える。