内容紹介

私たちは、かつて来た道を、再び行くのか?
この国で、最後に生き残るのは、だれか?

百年に一度の危機を迎えたいまこそ、知りたい真実!

ベンチャー興隆から金融バブル崩壊、大恐慌、そしてテロへ。
終わりなき不安と底が抜けた無秩序の時代。あまりにも酷似する「いま」と「80年前」--。
金子直吉(鈴木商店大番頭)と鈴木商店の興隆、没落を軸に、同時代に活躍した山下亀三郎(山下汽船創業者)、井上準之助(日銀総裁、蔵相)、池田成彬(三井銀行常務、戦時・蔵相)らの交流、相克を描きながら、戦前の貿易、金融界の動き、財閥・官僚と新興成金の攻防を明らかにする。自由主義的経済活動が官僚主導の政策、財閥の暗躍により歪められる経緯、その先に迫る軍事ファシズム、恐慌を経て暗黒の時代に突入したかつての日本の姿を克明に描いた必読の歴史ノンフィクション。