内容紹介
アメリカで広く論議を呼んだ“Getting off track :How Government Actions and Interventions Caused,Prolonged, and Worsened the Financial Crisis?”の翻訳。原著は索引を含めて92ページの小品だが、内容は大著に匹敵するレベル。著者は、金融論の権威でノーベル経済学賞の有力候補ともなっている元米財務次官で現スタンフォード大学教授のジョン・テイラー。
金融危機が「なぜ発生したか」、「なぜ長引いたか」、「なぜ深刻化したか」について、裏づけとなるデータとグラフを使って簡潔に説明する。米国ではこの著書をめぐって新聞などで論戦が繰り広げられた。ウォールストリート紙でテイラーがグリーンスパンを批判、それにグリーンスパンが反論している。本書にはテイラーのウォールストリート紙への寄稿論文を収録した。
竹森俊平氏が解説を執筆。テイラー、グリーンスパン論争の理論的な解説を上智大学の大津敬介助教が執筆している。