内容紹介

 大正大学は1926(大正15)年に生まれた、日本で唯一の仏教連合大学である。仏教伝来以来、仏教宗派では独自に教育機関が発展していったが、天台宗、真言宗豊山派、真言宗智山派、浄土宗が仏教連合大学構想に参画して大正大学となり、初代学長には、日本の義務教育制度を整備した澤柳政太郎が就任した。本書では、大正大学を理解する前提として「日本の仏教と教育」の解説から始まり、明治政府による高等教育機関の創造、戦中・戦後の大学、そして大正大学が21世紀に編み出した画期的な経営手法であるTSR(Taisho University Social Responsibility)を解説し、大正大学のみならず、日本の高等教育の歴史を振り返る一冊に仕上げた。

○巻頭グラビア 創立時の学内風景、4宗派の総本山、大学の本尊(阿弥陀如来坐像)、現在の学内風景
○プロローグ 義務教育の父・澤柳政太郎、初代学長に招請される
○第1章 仏教連合大学構想から大正大学へ
○第2章 建学の理念、草創、戦争
○第3章 人物伝 学者にとどまらない碩学たち
○第4章 新たなる出発
○第5章 大正大学の社会的責任 TSR
○座談会 仏教系大学だからこそできる教育・研究