内容紹介
この書籍は、再開発が始まった渋谷の未来像を、過去と照らし合わせながら解説していきます。渋谷駅の誕生は明治中期のこと。初代駅舎は木造平屋建てで、開業日の利用者はゼロ人。それが今では、1日280万人が利用する巨大ターミナル駅に発展しています。
特に戦後の渋谷駅は、増築に増築を重ねて激増する利用者をさばいてきました。日ごろ目にする渋谷駅の地上部は1970年にひと通り完成し、40年以上、変わっていません。
そんな慣れ親しんだ渋谷駅を、駅前広場や周辺地区とともに全て造り変える計画が動きだしました。2012年4月に開業した渋谷ヒカリエは、その第1弾と位置づけられるプロジェクトです。2020年代中頃までに渋谷駅は、ホームや通路がすべて新しく広くなり、超高層の駅ビルに直結させる青写真が既に描かれています。駅の周辺がペデストリアンデッキや地下でつながり、上下方向にも人の流れを促す仕掛けが施されます。
さらに驚くのは、そうしたまちづくりのコンセプトが、なんと50年前にも検討されていたことです。渋谷のまちづくりの最大の課題は「高低差の克服」。これを解決しようとする試みは、今も昔も変わらないのでした。渋谷の未来には、かつて打ち出された確固たるコンセプトがDNAのように深く刻み込まれていると言えるでしょう。
渋谷の未来の姿を確かめるには、本書をご覧ください。
※本書は2008年~2012年にケンプラッツ、日経アーキテクチュア、日経コンストラクションなどに掲載した記事を加筆・再編集したものです。
【 主な内容 】
Gravure : 2012年5月の渋谷駅前
Part1 History : 駅と街の成り立ち
Part2 Introduction : 未来への序奏 ヒカリエ開業
Part3 Underground : 地下で進むプロジェクト
Part4 Future : 202X年のSHIBUYA
【 リリース記事 】 ※一部、誌面イメージもご覧いただけます。
◎渋谷の未来を解説する「SHIBUYA 202X」を発刊 --- 50年前のコンセプト図も発掘・収録(ケンプラッツ)