内容紹介

古くなった建物を上手に生かして使う--。

昔からヨーロッパでは当たり前だったこの考え方が、
日本でもようやくここ10年くらいで定着してきました。

築40年~50年くらいの建物でも、躯体の劣化部分を補修し、
適切な耐震補強を行えば、新築工事の約7割の
工事費で改修を行うことができます。

ただ、イザ改修を始めようとしても
「新築当時の図面がまったく残っていない」
「新築当時と今とでは、建築法規がガラリと変わってしまった」
「躯体が予想以上に劣化していた」など、
さまざまな障害が発生します。

こうしたトラブルを乗り越え、資産価値を高めるような
改修設計を進めるには、どうすればよいのか。

この分野の第一人者である、建築家の青木茂が、
具体的な実例に即して、書籍とDVDでわかりやすく解説します。



【Part1】新築当時の図面が全く残っていない!
 ・“身元不明”の建物を改修する方法とは
 ・既存不適格の設定が増改築申請に不可欠 など
【Part2】築40年のRC住宅で躯体の老朽化を修復
 ・築40年の中古住宅を全面改修して自邸に
 ・オーナーの了承得て躯体をはつって調査 など
【Part3】正攻法の改修で資産価値が2割向上
 ・大規模な模様替えで建築確認申請へ
 ・意匠・構造・設備を三位一体で計画する など
【Part4】ブレースの補強にも「美しさ」の視点を
 ・耐震フレーズにもデザイン上の工夫を
 ・耐震補強の要諦は弱点を見抜くこと など
【Part5】閉鎖した宿泊施設を全面改修で蘇生
 ・見えない耐震改修で抜群の眺望を生かす
 ・南面のガラス張りで潮風から躯体を保護 など
【Part6】改修設計の悩みに実体験から一発回答
 ・頓挫した事業こそ次へのヒントがある
 ・初期投資の2割が新たな付加価値になる など