内容紹介

ぼくはだれかの下で働いたことがないので、この本は創業者の視点に立っている。でも、ここに書いたアドバイスは、企業で働くことの難しさに直面しているすべての人に当てはまるものだ。リチャード・ブランソン

 ビジネススクールはすてきなところだ。でも、もし行っていたら、今の自分はなかっただろう。常に世の中に変革を生むヴァージンの総帥、リチャード・ブランソンはこう振り返る。
 ヴァージンの経営は、しばしば「世間の常識」とは逆を行く。だからこそ、ユニークで、顧客の心に響くサービスを提供できる。若くして型にはまった経営を学んでいたら、世間をあっと驚かせるアイデアを次々と生み出すことはできなかったかもしれない。
 本書には、ブランソンが実践で積み重ねてきたヴァージン流経営のコアが凝縮されている。全74話の中には、経営理念からマーケティング、顧客満足、組織のあり方など、テーマ別にビジネスに関するさまざまな場面で、ブランソンが何を考えて行動しているか、頭の中がわかるように描かれている。
 本書には「失敗」という言葉が約90個登場する。同じ失敗を何度も繰り返すのでなければ、失敗は少しも悪いものではない。失敗を避けて通る社員が増えることのほうがよっぽど危険だ。
 失敗があるから、これまでないものを創造できる。これに「楽しさ」と「リーズナブルなお得感」が加われば、だんだんヴァージンらしくなっていく。
 ブランソンは、ビジネスも人生の一部と捉える。本書ではビジネスとともに、ブランソン流の人生の成功哲学が余すところなく語られている。