内容紹介


失敗にこそ成功の種がある--
「ボツ」を生かして最高のアイデアを生むプロセス教えます

佐藤オオキが初めて明かす仕事の裏側とは?
“門外不出”渾身の「ボツ案」も一挙公開!


 佐藤オオキさん率いるデザインオフィスnendoでは、現在400を超えるプロジェクトを同時進行させながら、「提案の数」「質」「スピード」の3つすべてを目指しています。クライアントから依頼を受けてから短期間で複数の詳細な案をしっかり提案し、プレゼンが盛り上がる。まるで息をするようにたくさんのデザインを生み出す佐藤さんの仕事の後ろには、当然のように、大量の「ボツ案」が積み上がっていきます。

 ほとんど外部の人の目に触れることなく、闇に葬り去られる「ボツ案」。しかしそこに焦点を当てれば、プロジェクトのプロセスを詳細に伝えられるかもしれない。アイデアの生み出し方、プロジェクトの動かし方、思考の整理の仕方までを語れそう・・・佐藤オオキさんのそんなひと言から、本書は生まれました。

 一見華麗に見えるかもしれないプロジェクトの陰には、多くの失敗があります。考え方を変えれば、むしろ1つの成功のために、数々の失敗をあえて生み出す必要があると言えるかもしれません。本書では、さまざまな企業にご協力をいただき、佐藤オオキさんの“門外不出”の渾身のボツ案を一挙公開。アイデアがボツに至るプロセスを類型化し、ボツ案が生成されるプロセスを整理して、そこに至るまでの過程を図式で示しています。
「ボツ」を恐れる必要はありません。それは、成功への第一歩なのです。

 「日の目を見ることのできなかったボツ案と、そこに至るまでの経緯の中にこそ、
  デザイナーの葛藤や苦悩が潜んでおり、『成功体験』や『美談』を通じては
  到底理解できない本質的な価値がそこに存在しているんじゃないか、と常々感じています。
  そんな、デザイナーの『カッコ悪い』姿を通じて、デザインの魅力を少しでも多くの方に
  感じ取って頂けたら幸いです。」  --「はじめに」より

第1章 散りゆくボツ案
第2章 未来を導くボツ案
第3章 ボツ案を育てる
第4章 よみがえるボツ案
第5章 ボツが人を育てる