内容紹介

「QOL(生活の質)」の向上に“食”は大きく関わっています。食を十分に楽しむためには健康な歯・口内環境の維持が不可欠です。そのためには、う蝕(むし歯)や歯周病などの早期治療にとどまらず、予防の視点に立った歯や口内環境のメンテナンスが重要ですが、「予防歯科」という概念が広く浸透しているとは言いがたい状況です。
 そこで、本書では、生涯にわたって1本たりとも歯を失わないよう、歯科医師の専門知識や技術を最大限に利用した歯と口腔環境のメンテナンス法を紹介します。
 また、歯周病などの口腔疾患と、糖尿病や心疾患などの生活習慣病など様々な疾患が相互に関連して悪化させていくという知見が公表されています。口内環境が健康寿命にどのような影響を与えるかについて、医科医師に最新情報を披露してもらいます。
さらに実用性を重視して、「う蝕(むし歯)や歯周病の重症化予防治療」を目的に2016年の保険改定で制定された「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所(か強診)」制度の概要と上手な活用法を取り上げます。
 同時に、か強診の認定を受けた歯科診療所や、最新歯科診療、最新歯科治療技術の解説とそれらを提供する歯科診療所をエリア別に紹介し、読者の身近にある“頼れる”歯科医・歯科診療所の情報を提供します。

<内容構成>

特集1 これだけ重要な歯科予防
生涯にわたって28本の歯を守るために予防に取り組む歯科医師、口腔内の健康と全身の健康が関連していると指摘する医師からの提言と「かかりつけ歯科医強化型歯科診療所」(か強診)の概要を紹介。
・28本の歯を生涯にわたって守る
 「KEEP28」を目指す
 日吉歯科診療所 熊谷 崇氏
・健康長寿オーソリティーが指摘する
 病気の予防や改善に効果的な口腔ケアの重要性
・"か強診"ってどんな歯科医院?

特集2 歯科治療最前線
これまで主流だった歯科治療に対して、より患者さんの負担を減らしたり、歯の寿命を延ばしたり、全身の病気治療と連携したりする最新の歯科治療について、専門家に聞きました。
・根本的な歯周病治療「トータルヘルスプログラム」
・装置が目立たない矯正法「インビザライン」
・できるだけ削らずに歯列を整える「ダイレクトボンディング」
・機能性、審美性、永続性を高める「歯周再生療法」と「審美インプラント」
・骨を削らないインプラント「バイオインプラント」
・歯科医が骨密度を測る「顎の骨の骨密度診断」
・睡眠の質を高める「マウスピースによるいびき治療」

特集3 頼れるかかりつけ医
"か強診"(かかりつけ歯科医強化型歯科診療所)を届け出ている歯科医院の理事長、院長の発想から生まれた診療方針やユニークな取り組みを紹介。

特集4 リーディング・ドクター・インタビュー
地域の歯科医療を進展させるために注力している歯科医師に聞いた歯科治療に対する考え方や予防歯科を推進していく取り組みをエリアごとに紹介。