内容紹介

2018年6月にコーポレートガバナンス・コードが改訂され、
企業はガバナンスの変革が求められています。
実はこの改訂コードには、日本企業における従来の経営を
大きく変える「地雷」がいくつも埋められている--。

企業では、経営者の暴走や不祥事リスクを抑え、
チャンスをつかむ積極果敢な経営を後押しするガバナンス体制の構築が欠かせません。
本書は、企業でガバナンスに携わる人の“バイブル”
「これならわかる コーポレートガバナンスの教科書」の筆者、松田千恵子氏の新著です。
改訂コードに完全対応。新たに盛り込まれた「原則」の意味や背景を紹介し、
日本企業が陥りがちな「落とし穴」や対応方法を解説しています。

経営者の選解任のルールづくりは? 次の経営者候補の育成は?
社外取締役の選び方は? 取締役会で議論すべき内容は?
ガバナンス事務局の効率的な運営方法は? など、
企業経営の最前線にいるガバナンス担当者の悩みは尽きません。
本書ではこうした課題について、具体的な実践方法を分かりやすく紹介します。

近年は、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資が爆発的な広がりをみせており、
ガバナンスはその「要」として注目されています。
「環境や社会については詳しいけれどガバナンスって何?」という人でも大丈夫。
専門理論や法律談義は抜きしにして、コーポレートガバナンスの本質的な事柄について「腹落ち」できることを目指しています。

東芝の不正会計、三越の社長解任、ブルドックソースの敵対的買収、
TBSとアクティビストの攻防など、過去に起こったガバナンス事件を読み解くコラムを新設。
アップルの配当戦略、フェイスブックやグーグルの株主総会、
ブラックロックのESG投資の取り組みなど、海外企業の事例も充実させました。
最新のコーポレートガバナンスの理解と実践に役立つ「決定版」です。

≪主な内容≫
【第1章】 コーポレートガバナンスの本質を考える
  第1節 はじめに
  第2節 今さら聞けないコーポレートガバナンスのおさらい
【第2章】 株主は何を考えているのか
  第1節 「株主の権利・平等性の確保」が意味するところ
  第2節 規律付けられるのは経営陣である
  第3節 日本企業は狙われている
【第3章】 ステークホルダーとどのように付き合うか
  第1節 株主以外のステークホルダーはどう位置づけられるか
  第2節 企業の経済的価値・社会的価値
【第4章】 なぜ情報開示がそれほど大事なのか
  第1節 自社の将来像を説明できるか
  第2節 「資本コスト」を理解していますか?
  第3節 投資こそは企業の華である
  第4節 多角化企業の尽きない悩み
【第5章】 取締役会の実効性をどう担保するか
  第1節 重要なのは「指名」と「報酬」
  第2節 取締役会の議論を活発にするために
  第3節 取締役会の参加者とその将来