内容紹介
■日本社会の特殊さの成り立ちを理論から解き明かす。■なぜ社会はそのような姿になるのか。信頼、交換、雇用、ネットワーク、差別、不平等――経済学と社会学を架橋し、個人の選択から社会が立ち現れるメカニズムを探る。著者が、社会学の世界的拠点であるシカゴ大学で長年教えてきた講義「社会学理論の合理的基礎」と「日本社会論」の集成。
日本に生まれ育つと、日本での日常生活を通じた経験による社会の認識が、どの社会でも同じだとの錯覚に陥りやすい。実は、様々な統計値からは、日本社会の制度の特性も、日本人の意識の特性も、世界的には極めて特異で「外れ値」となっていることが多い。……それを大雑把に「文化の違い」などと解釈してはならない。文化の違いの問題ではなく、社会のあり方の違いの問題なのである。(本書より)
目次
序 章 本書の動機と意図第1章 社会的メカニズムと社会学理論構築のパラダイム
第2章 経済的交換と社会的交換
第3章 交換の不確実性・リスクと評価制度の形成
第4章 内部労働市場の得失―取引費用、機会費用、文化、ジェンダー
第5章 社会関係の形成と関係者の類似性―自己選択と影響
第6章 社会的ネットワークと社会関係資本
第7章 集合行為の理論―相対的剥奪、予言の自己成就、統計的差別
第8章 相対的地位のエミュレーション―男女の不平等と相対的剥奪
