内容紹介
最強のチームは、最強のポジティブカルチャーを持っている数多くの有名企業や一流のスポーツチームの組織文化やモチベーション改革を手がけてきた著者、ジョン・ゴードンは、組織を活性化させ、逆境にも打ち勝つことができるポジティブなカルチャーのつくりかたを本書でわかりやすく手ほどきします。
著者はこれまで、才能のある人たちがいてもカルチャーがよくないため結果を出せないチームをいくつも見てきました。そこで感じたのは「木になる果実にばかり気を取られているチームが多すぎる」ということでした。
結果、数字、株価、テストの点数、利益、勝敗ばかりに目が行って、根っこ部分のカルチャー、人、人間関係、プロセスを見ていない。カルチャーやプロセスを牽引するのは数字ではなく、カルチャーやプロセスが数字を牽引しています。
果実は、根っこにどれだけ投資したかの副産物でしかなく、果実ばかり見ていて根っこに気を配らなければ、木は枯れてしまう。根っこに投資してカルチャーを優先すれば、メンバーのモチベーションを最大にすることができ、
豊かな果実がいつでも手に入るようになります。チームがカルチャーを最優先事項に据えただけですばらしい成長を遂げたケースを、著者これまで何度も見てきました。
本書では、その具体的な方法を数々のエピソードやポジティブに関する科学的研究を紹介しながら、豊富な実例をもとに、ポジティブなカルチャーの育て方を解説します。ぜひ、チーム全員で読んで、「絆を強める七つのエクササイズ」など、
最強のポジティブチームをつくるためのエクササイズを実践してみてください。
ポジティブな犬に餌をあげよう!
人はだれも自分の中に、ポジティブな犬とネガティブな犬の2匹を飼っています。2匹はいつもけんかをしている。毎日ポジティブ対ネガティブのバトルが繰り広げられているわけです。だから、毎日、自分のポジティブな犬に餌を与え、
仲間のポジティブな犬にも餌をあげていくと、チーム内のネガティブな犬は小さく弱くなっていきます。その結果、チームにポジティブな文化を広めていくことができます。
私たちは自分の声に耳を傾けすぎています。愚痴や自己不信、不安、ネガティブさに満ちた心の声を聞き、それが不幸や失敗、ゴールの未達につながってしまいます。けれども、ネガティブな考えが頭に浮かんでも、それを信じる必要はまったくありません。
「自分の声に耳を傾けると、諦めるべき理由ばかり聞こえてくる。疲れている、年を取りすぎている、やり遂げる力がない。でも自分に向けて語るなら、自分を鼓舞するための励ましの言葉をかけられる」
ネガティブな考えの多くは不安から生じていますが、実は不安は嘘つきです。私たちは、ネガティブな嘘に耳を傾けず、ポジティブな真実に餌を与えることを選べます。
嘘には真実で対抗し、言葉、思い、フレーズ、信念で自分と仲間を励まし、困難を克服すれば、すばらしいチームをつくりだすことができます!
アラン・ムラーリー(元フォードCEO)、デーブ・ロバーツ(大リーグ、ロサンゼルス・ドジャース監督)激賞!
序章 誰もひとりでは成長できない
第1章 ポジティブの力
第2章 ポジティブチームが生み出すポジティブカルチャー
第3章 ビジョンを共有しさらなる高みへ力を合わせる
第4章 楽観、ポジティブ、信念の下で一丸になる
第5章 ネガティブを変容し、できなければ取り除く
第6章 コミュニケーションと絆
第7章 積極的な関わりと配慮
第8章 さらなる高みをめざす
第9章 一緒のほうがうまくいく
付録 真のチームとなるために/チームワークを機能させる11のヒント