内容紹介

急速に押し寄せるデジタル化に代表される技術革新の波に対応、
事業を変革してイノベーションを起こす力を持つ経営トップが日本には求められている。
そのためには、技術に素養を持ち経営に精通し実践できる人材が育つ必要がある。

本書は、フィクション仕立てになっている。日本企業で働く技術者である樋阪正史という男が、
保守的な組織の中でどのようなキャリアを辿り経営者になったのか、
また、どのようにイノベーションを起こしてきたか、その成長過程を通じて経営者として身につけなければならない素養を描いている。

そして、これからの経営を考えるうえでのポイントを、30のチャートとしてまとめた。
ここからは、デジタル化時代の革新の進め方、経営の在り方、そして日本企業の勝ち方についてのヒントが見つかるだろう。

「日本経済を成長に導く経営者を育成する手引書」として役立つ1冊だ。

≪目次≫
はじめに

第1章   現場重視
白衣ではなく作業着?!   予想外の配属
技術とは何だ?
現場は生きている
1000円の定食の原価はいくらか
現場は従業員一人ひとりがつくる
  Chart1   技術のバリューチェーン
  Chart2   生産の2類型
  Chart3   事業の2類型
  Chart4   事業類型と生産類型の組み合わせ
  Chart5   現場の自律性
  Chart6   現場を見る視点
  Chart7   2種類のPDCA
  Chart8   プロジェクト決断のタイミング

第2章   グローバル化
アメリカの工場の現地化
言葉が通じない!
厳しい個人情報の管理
ジョブディスクリプション、公正な評価
クリスマスにかける思い
コストカット
工場を安定稼働させるためのアドバイザー
  Chart9   海外赴任のポイント
  Chart10   コストダウンとコストカット

第3章   生産をよみがえらせる
肥前工場を救済せよ
新製品の導入と人材育成
削減してはならないコスト
マザー機能工場の必要性
世界中の工場をマネジメントする
生産技術が漏洩した
情報漏洩と特許戦略
BtoBから、顧客価値を見据えたBtoBtoCへ
  Chart11   国内と海外の生産マネジメント①
  Chart12   国内と海外の生産マネジメント②
  Chart13   国内と海外の生産マネジメント③
  Chart14   技術情報   漏洩防止対策

第4章   新たな経営を追求
経営企画部長となる
はぐれものチーム
企業という木
達成可能な中期経営計画
企業価値を高める
ノン・コア事業を活かす方法
M&Aの専門部署を設立
ついに「フレーバー」会社と資本提携
  Chart15   企業価値(DCF法)
  Chart16   企業のかたち
  Chart17   経営のスタンス
  Chart18   「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略①
  Chart19   「これまで」の経営戦略、「これから」の経営戦略②
  Chart20   2類型ある企業成長の取り組み
  Chart21   M&Aのプロセス
  Chart22   M&Aの領域設定
  Chart23   M&Aを成功に導く要因

第5章   イノベーションの実現
CTO(最高技術責任者)のミッション
イノベーションを起こすには
事業化への挑戦から学ぶ
事業化できていない技術に注目
感動の研究成果
非連続、イノベーション実現の意義
  Chart24   イノベーションの機会
  Chart25   イノベーション実現の取り組み方①
  Chart26   イノベーション実現の取り組み方②

第6章   デジタル化
日本の将来を担う若者たちへ
“VUCA”の時代をどう生き抜くか
企業成長の鍵は“デジタル化”
若きイノベーターたちへ
  Chart27   IoTとデジタルビジネス
  Chart28   デジタルビジネスの成熟度
  Chart29   日本企業が競争優位を獲得する方法
  Chart30   CTO/CDO機能の再定義

おわりに