内容紹介

入院、うつ、定年、アイツの出世・・・。
50代が直面する人生の諸問題。
でも、負けたっていいじゃない。
クスクス笑いながら読んで考える「悩まない生き方」とは。


「最近も、『よっ、若手』って言われたんだけど、俺、もう60なんだよね……」
「人間ってさ、50歳を越えたらもう、『半分うつ』だと思った方がいいんだよ」

「令和」という時代に、「昭和」生まれのおじさんたちがなんとなく抱えている「置き去り」感。
キャリアを重ね、成功も失敗もしてきた自分の大切な人生が、「実はたいしたことがなかった」と思えたり、
「将来になにか支えが欲しい」と、痛切に思ったりする。

50代は、越してきた山を振り返り、先行きのあてどなさをちょっと呆然として見ている、そんな時代なのかもしれません。
つい不安に駆られて、英会話を始めてみたり、セカンドキャリアを考えたりしがちです。

でも、焦ってはいけません。
あなたの不安の正体は何なのか、それを知ることが先決です。
そのためには、気心の知れた友人と対話することが一番。

「日経ビジネス電子版」を初め諸方面で活躍中の人気コラムニスト、小田嶋隆。
電通を飛び出して広告クリエイティブ制作会社「TUGBORT(タグボート)」を作ったクリエイティブディレクター、岡康道(小説『夏の果て』はNHKでドラマ化)。二人は高校の同級生です。

同じ時代を過ごし、人生にとって最も苦しい「五十路」を越えてきた人生の達人二人と、切れ者女子ジャーナリスト、清野由美による愛のツッコミ。
三人の会話は、家にあったテレビの存在感、懐かしのあの曲、学生時代のおバカな思い出などの「あるある」を切り口に、いつの間にか人生の諸問題の深淵に迫ります。
絵本『築地市場』で第63回産経児童出版文化賞大賞を受賞した、モリナガ・ヨウ氏のイラストも楽しい。

眠れない夜に、めんどうな本を読みたくない時に、なんとなく人寂しさを感じた時に、この本をどこからでも開いてください。
自分も4人目の参加者としてクスクス笑ううちに「五十代をしなやかに乗り越えて、六十代を迎える」コツが、問わず語りに見えてきます。

あなたと越えます、五十路越え。

≪目次≫
◆第1章 「令和」に置き去り?「平成」を生きた「昭和」な僕ら
◆第2章 五十路に振り返る、僕らを作ったテレビと音楽
◆第3章 ユーミンの歌から聞こえる、僕らの嫉妬と羨望と本音
◆第4章 通った高校で考える、同窓会に来なくなったヤツの人生
◆第5章 大学は“人生リセット”を賭けた僕らの“理想郷”だった
◆第6章 「そうだよ、ここ、ここ、ここ!」故郷までの50年に笑いながら泣く
◆第7章 昼酒上等の街、赤羽で、オダジマの母に会いに行く
◆第8章 突然の入院は、自らのターニングポイントだ
◆第9章 50を過ぎたら、人間、半分うつなんです」
◆第10章 でも「なれた自分」もいいじゃない?
◆第11章 何不自由ない資産家の夢が「少年野球のコーチ」だったりする
◆第12章 「五十路のサラリーマンがつらい理由」人間到るところ猿山あり