内容紹介

「ここでは世界中の出来事が『友達のこと』になる」
「『変わり者』『問題児』と呼ばれる学生こそ、積極的に受け入れたい」
「起業家を輩出するには最高の環境」


「教員、学生の半分が外国人」であるという世界的に見ても珍しい大学
「立命館アジア太平洋大学-APU(Ritsumeikan Asia Pacific University)」。
そんなAPUの学長に国際公募で選ばれたのが出口治明氏だ。
ライフネット生命保険創業者で希代の起業家としても名高い出口氏が、
学長として大分県別府市の“山の上”にある超国際派大学APUの地に降り立った。

「ここは若者の国連やな」「小さい地球やな」--。
世界80カ国を旅してきた出口氏すら驚くAPUのダイバーシティ(多様性)と、
世界を変えるチェンジメーカーが生まれる期待感。
学長として何を見て、何を感じ、どんな改革をしているのか。

これからの「偏差値以外での大学選び」「“考える”教育」
「世界で活躍する人材」が見えてくる!


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<目次>

< 第1章   青天の霹靂   僕が大学の学長に? >--------------------------------------
■「置かれた場所」で咲けるよう努めればいい
朝起きて元気だったら、働けばいい/起業も転職も直観で選んで大丈夫
■APUは「学生の半分が留学生」
世界を周った「泥臭い営業活動」が実を結ぶ/変わらないAPUのベンチャースピリット .etc
■世界中に「クラスメートの実家」がある
寮生活でダイバーシティに触れる/「友達のこと」だから、世界が近くなる
■学長としてやりとげたい3つのこと
財政基盤を強化するための「逆インターン」/大学ランキングの向上と認証の取得、民官学のリンケージ

< 第2章   もっとよくなる! 日本の大学 >--------------------------------------
■企業と大学の経営、本質は何も変わらない
学長に就任してからよく聞かれる3つの質問/大学は大企業ほど“硬直化”していない .etc
■「世界トップ200大学」に日本はたったの2校
大学が国際競争力を高める1つの方法/企業の採用基準が変われば、大学も変わる .etc

< 第3章   とにかくおもしろい大学   それがAPU >--------------------------------------
■APUが持つ「圧倒的な2つの強み」
「グローバルな同窓会組織」が強い/「純粋培養」は生物として不自然 .etc
■驚くほど「人がユニーク」
キャンパスが異文化に染まる/“ジョブズ君”から突然届いたSOS .etc

< 第4章   別府を日本のシリコンバレーに! >--------------------------------------
■「APU起業部」発足
12カ国の32組46名でスタート/クラウドファンディングで活動資金を調達 .etc
■開始1年間で4組が起業
強い思いで自国の課題と向き合う/「天の時」「地の利」「人の和」の運 .etc

< 第5章   もっと学んで成長しよう! >--------------------------------------
■学生を育てる「人、本、旅」
「本好き」になってもらうために/すべて「特殊な一つの世界」でしかない .etc
■より「質の高い教育」を目指して
米ミネソタ大学と連携してトレーニング/学長として「花火」は打ち上げたくない
■小中高校も変わってきている
修学旅行は「NASA」や「ガラパゴス諸島」/トップの熱意が教育を変える
■マハティール首相がAPUにやってきた
勉強すれば、世界はいくらでもよくなる/評価されているのは「モラル」や「生き方」

< 第6章   小さい丸より大きい三角 >--------------------------------------
■これからは個性教育の時代
「偏差値」で大学を選んでいない?/「個性」は誰しもある。それを「主張」しているかどうか .etc
■「志の連携」で個性を伸ばす
自発的に学んでいける習慣を身に付ける/意欲的な教育をしている高校と連携 .etc
■「考える力」が足りない
「思考力」を重視した入試改革を実施/その校則、本当に必要? .etc
■改革を進め「志願者数」をさらに増やす
2023年を目指し、「新しい学部」を立ち上げる/日本の観光地はもっと稼げる .etc
■世間一般の「いい子ども」と真逆の子がもっと増えるといい
「協調性がない」と心配しなくていい/放って置かれたから、成長できた